NY最先端の試着室が未来すぎる! 魔法の鏡&タッチパネルで新ショッピング体験

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Oak Labsの動画より。© Oak Labs, Inc.

フツウではない魔法の鏡

洋服を見に行って試着室へ。そこにあるのは全面タッチパネルの大きな鏡 ── サイズや色の在庫確認から支払いまで必要なことがすべてそこでできる(しかも日本語で)、魔法の鏡だった。

なにも近未来の話をしているのではない。実際にアメリカの小売店ですでに導入されている試着室のことだ。

この魔法の鏡の正体は、「The Oak Mirror(オークミラー)」。開発したのは、米「Oak Labs, Inc (オーク・ラボズ社)」。同社のジェニー・サムエルズさんによると、オークミラーは、元eBayの小売イノベーションチームにいたテック専門家らにより開発され、2015年に誕生したものだとか。

オークミラーは、レベッカ・ミンコフやラルフローレン、ゲリーヴェーバーなどですでに導入されているそうだ。魔法の鏡とはいかなるものか。それを体験しに、レベッカ・ミンコフのニューヨーク店に行ってみた。

近未来の試着室をいざ体験

マンハッタンはソーホーにある、セレブ御用達の店、レベッカ・ミンコフ(Rebecca Minkoff)。お店に入るとまず、大きな鏡のようなものが目に飛び込んでくる。

レベッカ・ミンコフの店内 
レベッカ・ミンコフの店内。© Kasumi Abe
鏡?と思いきや 
試着室は奥だから、これは何の鏡かと思ったら…。© Kasumi Abe
タッチスクリーン 
タッチスクリーンになっていた!説明してくれたのは店員のメルセデス・ヤスミーンさん。© Kasumi Abe

これもただの鏡ではなかった。タッチスクリーンになっており、最新のルックブックが見れたり、サービスで出してくれる無料ドリンク(お茶、コーヒー、エスプレッソetc …そしてシャンパンも!)を選べたりするのだ(希望により携帯番号を入力すれば、ドリンクが用意された際にテキストで知らせてくれる)。

早速入り口から、最新テクノロジーを思い切り感じられる店だ。店内をぐるっと回っていると、スタッフが熱々のおいしいエスプレッソを持って来てくれた。ありがたくいただきながらお店をひとしきり見たら、気に入った洋服を持っていざ試着室へ。

試着室に入ると、何もしなくても商品情報が鏡に写し出された。これにより、スクリーン(鏡)上でほかのサイズや色など、在庫確認が瞬時にできる。店員さんを呼んでリクエストして「少々お待ちください」の時間が省けというわけだ(オークミラーは店員が各自で持っているiPadと繋がっているため、タッチスクリーンで希望を出せば、瞬時に在庫を持って来てくれる)。

ほかに言語(日本語を含む)や、その洋服を着るであろうシーン(照明)の選択メニューもある。「試着室内では好きな色だったけど、日中や薄暗いレストランではいまいちだった」なんていう失敗を防ぐための優しい心遣いだ。

店員のメルセデスさんによると、これら一連のプロセスを可能にしているのは、RFIDと呼ばれるセンサー技術なのだとか(洋服には、ID情報が埋め込まれたRFタグが付いている。Suicaのような非接触ICカードをイメージするとわかりやすいか?)

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(左)ここにRFタグが取り付けられており、試着室に入ると何もしなくてもRFIDが察知し、商品情報が鏡に写し出される。(右)日本語表記はやはり日本人にはうれしい限り。© Kasumi Abe

新決済システムでの支払いも可能

またオークミラーではこの2月より、近距離無線通信と言われる「NFC技術」(*)も導入し、オークミラー内でApple PayやAndroid Payの利用が可能になった。これにより、すべての買い物のプロセスを、このオークミラーで完了させることができるようになったのだ。

(※注釈) ほとんどのスマホやクレジットカードに備えつけられている機能。NFCタグにより、ウェブページやソーシャルメディアなどの情報をリンクさせたり、電子支払いが可能になる。

自分でチェックアウトもできる

ちなみにレベッカ・ミンコフでは、テックパートナーとしてほかに「QueueHop, Inc.(キュー・ホップ社)」とも提携しており、顧客が現金を持たずして自分でチェックアウトができる「ノーキャッシュレジスター」も導入している。これで(特にアメリカの大都市にある人気店では当たり前の)レジに並ぶ時間が節約できる。

セルフチェックアウト2 
セルフチェックアウトができるキュー・ホップステーション。こちらも前述と同じRFID技術によるもの。© Kasumi Abe
セルフチェックアウト 
レベッカ・ミンコフでは、セルフチェックアウトは現在バッグ系および小物に対応している。© Kasumi Abe
盗難防止用のセキュリティタグ 
支払いが終わったら、盗難防止用のセキュリティタグも自分で外せる。© Kasumi Abe

オークミラーとの相性もバッチリとかで、試着室で支払いを済ませたあとは、キュー・ホップステーションで、盗難防止用のセキュリティタグを自分で外すことも可能。

試着室内で、店員など他人に煩わされることなく、ほぼ自分で、ほぼすべてのプロセスを、スピーディー&スムーズにできるとあり、オークミラー設置以降評判は上々のようだ。

「たかだか数分の待ち時間かもしれませんが、待っている間はまるで永遠のように感じるもの。オークミラーは試着室内でのプロセスを40%早くしてくれるだけでなく、消費者に『ここなら時間がなくても大丈夫』『さっと購入できる店』というイメージを潜在的に与えてくれるものなのです」とジェニーさんは胸を張る。全米では今後、夢のミラー導入店が増えていくことだろう。

Oak Labs, Inc.
QueueHop, Inc.

 

(文・写真:安部かすみ fromニューヨーク)


■取材国:アメリカ
安部かすみ(あべ・かすみ)

2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。

HP Global Press Blog Twitter

TSUTAYA T-SITE(2017.3.15)「NY最先端の試着室が未来すぎる! 魔法の鏡&タッチパネルで新ショッピング体験」より転載(無断転載禁止)

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