螺旋を歩きながら生涯を辿る ワシリー・カンディンスキー展@NYグッゲンハイム美術館

Vasily Kandinsky: Around the Circle

(c) Kasumi Abe

新型コロナのパンデミックで元気のなかったアートシーンもやっと活気が出てきた。最近は新たな展覧会の開催に向けプレスプレビューの招待も増えている。

ニューヨークのグッゲンハイム美術館では、明日10月8日から来年の9月まで、円や直線などのモチーフや構成のユニークさで知られる抽象画家、ワシリー・カンディンスキー展が開催される。

1866年モスクワで生まれ、ドイツやイタリアなどヨーロッパを転々とし、1944年にフランスで生涯を閉じたカンディンスキー。1922年にはバウハウス(ヴァイマール)で美術を教え始めたものの、ナチスにより閉校に追い込まれ(33年)、57の作品をdegenerate art(退廃芸術)の追放として没収(37年)されたり波乱に満ちたアート人生だった。

彼の作品は時代の移り変わりと共に変わっていく。時代やその土地のコミュニティとの結びつきに強く影響されたものだそう。

晩年の作品は色味が落ち着いている。依然「宇宙的」なのは変わっていないけど、「日本ぽい」落ち着きも感じるのは、自分が日本人だからか?(c) Kasumi Abe
(c) Kasumi Abe

展示会自体は、言わずもがな、フランク・ロイド・ライトが設計したグッゲンハイム美術館の螺旋状の展示ルームにおいて、螺旋状の上に向かって時系列が逆戻りする構成だ。3階の晩年の作品(1930〜40年代)からスタートし、4階の1920年代、5階のミュンヘン(ドイツ)周辺に住んでいた初期の作品に続く。

中期の頃の作品。この頃の作品を見ていると「宇宙」「海洋生物、アメーバ」「フェスティーブ」などが頭に浮かんだ。楽しげであることは確か。(c) Kasumi Abe
初期の頃は、人物画も描いていた。(c) Kasumi Abe

2階では今年96歳で現役のエテル・アドナンの作品も展示。アドナンは、生涯にわたってカンディンスキーの画風を勉強してきたそうだ。

(c) Kasumi Abe
パンデミック中に仕上げた作品も。(c) Kasumi Abe

広報スタッフによると、2階のアドナン展からスタートし、3→5階のカンディンスキー展を楽しめるとのことだが、特に決まりごとはなく、本来の「グッゲンハイムの歩き方」つまり、エレベーターで5階まで登り、螺旋を歩いて降りながら展示を見るパターンでももちろん楽しめるとのこと。お好きな方法でどうぞ。

10.08.2021–09.05.2022

10.08.2021–01.10.2022

Solomon R. Guggenheim Museum
1071 5th Ave., New York, NY 10128

Text and photos by Kasumi Abe 安部かすみ(ノアドットより一部転載)無断転載禁止

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