海外旅行はもう行ける!アメリカには「これ」さえあれば…(日米渡航体験記、日本→アメリカ編)

ロサンゼルス上空。22年3月、米国内移動の際に撮影。(c) Kasumi Abe

ゴールデンウィーク直前となり、コロナ禍3年目の今年は、メディアが「海外旅行」というキーワードで発信している記事が増えているようだ。

しかし、世界中で新型コロナが終息していない状況にあることは変わりなく、日本では引き続き海外旅行に躊躇している人が大半だろう。

今年3、4月にかけて日米を往復した筆者は、日本滞在中、周囲から「いつになったら行けるだろう?まだ海外に行く気にはならないけど」という声がチラホラ聞こえてくることがあり、人々が1日も早く安心して気軽に海外旅行ができる日を待ち望んでいることを実感した。

また、実際に日米をつなぐ日系航空会社の国際線に搭乗してみて、日米間を渡航する日本人や外国人、または経由地として日本でトランジットをする外国人が微増していることも肌で感じた。

人数はそれほど多いとは言えないかもしれないが、それでもこのゴールデンウィークにコロナ禍以降初めて日本を離れる人もいることだろう。筆者の経験を踏まえ、コロナ禍の日米渡航体験記と、それを通して知り得た情報を綴っておく。今すぐに海外に行く予定はなくても、今後計画を立てる際の参考になれば幸いだ。

どんな人がアメリカに渡航?

あくまでも筆者が利用した便の話になるが、4月半ば、羽田空港からロサンゼルス国際空港へ、日本の大手航空会社の国際便を利用して飛んだ。夜10時半ごろの出発便だったが、ゲートは割と混み合い、機内もほぼ満席だった。

4月半ば、羽田空港のロサンゼルス行きのゲートでは、見渡す限り外国人しかいなかった。(c) Kasumi Abe
4月半ば、羽田空港のロサンゼルス行きのゲートでは、見渡す限り外国人しかいなかった。(c) Kasumi Abe

多くは外国人、それもフィリピンなどから日本を経由してアメリカに渡るアメリカ人や東南アジア系の人のようだった。(見た目で日本人か否かを判断し記事に書くのはよくないから一言断っておくが、筆者がどのように判断したかについては、聞こえてくる会話の内容と、あとは日本人であれば機内の各座席に簡易スリッパが用意されていると、長いフライト中に履き替えてリラックスするものだが、そうしているのは筆者だけで、周りの人は靴を脱いでいないなどの生活習慣から)

日本人らしき人も少数見かけたが、海外旅行をするファミリーや女子旅などではなく、多くはビジネスのための渡航のように見えた(あくまでも憶測)。ゴールデンウィーク期間中は、日本人の比率ももっと増えるのではないだろうか。

ロサンゼルスに着陸し、入国審査では外国人用の窓口に長蛇の列ができていた。アメリカに前回入国したのがちょうど1年前になるが、当時はヨーロッパからの渡航が禁じられていた時期で、外国人の列はガラガラだった。昨年11月よりヨーロッパからの入国を許可したのもあり、アメリカに入国する外国人が激増したことを感じた。

いつになったら海外旅行に行ける?

「いつになったら海外旅行に行けるか?」という質問がよく聞こえてくる。アメリカ旅行に関しては「行きたければ(今日コロナの検査をして)明日にでも行ける」というのが筆者の答えだ。しかしそれには、いくつかの条件と、手間を手間とも思えない熱量が必要で、ちょっとしたリスクと心理的な負担があることも忘れてはならない。(後編で詳しく説明)

まずアメリカへの入国は、日本への入国に比べてかなりシンプルだ。日本人にとっても、アメリカから日本に戻るより、日本からアメリカに行く方がプロセス自体は簡単だということを明記しておく。

アメリカへの渡航に必要なもの(渡航条件)

コロナ禍において、アメリカが日本人を含む外国人に対して、入国時の条件として求めているものは以下の通り。(渡航に必要なパスポート、ESTA、ビザなどはコロナ前と同様なのでここでは割愛する)

  1. 新型コロナのワクチン接種完了証明書
  2. 新型コロナの陰性証明書
  3. CDC(疾病予防管理センター)への誓約書

1に関して。昨年11月以降、アメリカに入国できる外国人は、新型コロナのワクチン接種完了者のみとなっている。ワクチン未接種で、アメリカへの渡航のためにワクチン接種をする予定ならば、少なくとも出発の2週間前には接種を「完了」しておく必要がある。

日本語の接種証明書であれば、英語翻訳版も準備する。基本的に日本の空港で搭乗手続きをしてくれる地上係員は日本語や日本の事情を理解しているので、英語版は搭乗のためというより、アメリカに到着後のためだ。アメリカでは日本と違って今もなお、イベントなどでワクチン接種証明書の提示を求められることがままある。

また限られているが、この入国規制には例外も設けられている。例えば以下に該当する人々は、ワクチンを接種していなくても入国を認められることがある。

例外

  • 18歳未満の子ども
  • 医学的にワクチンの接種が不可能な人
  • 緊急の渡航で、適時にワクチン接種ができない人

2に関しては、搭乗日の前日(出発の24時間前である必要はない)に検査(採取)し、結果が陰性である必要があり、陽性であれば飛行機に搭乗できない。(陽性や書類不備の場合は「強制送還」という情報が一部のメディアに載っているが、強制送還ではなく、そもそも飛行機に乗れない)

検査は一般的にRT-PCR法などの核酸増幅検査(NAAT)が多いが、日本への渡航と違ってアメリカへの渡航には、必ずしもPCR検査である必要はなく、抗原定量検査や抗原定性検査(Antigen)による結果でも問題ない。日本には、外国語の証明書も含めて高額のPCR検査を提供している検査機関もあるようだが、筆者が福岡空港で受けた抗原定性検査は、日本語と英語が両方併記されている証明書も含めて1900円(税込)だった。筆者が昨年6月にスイスで受けたPCR検査は、約160スイスフラン(約2万1000円)。それに比べると随分とリーズナブルな価格だと感じた。

陰性証明書のフォーマットについて、規定はない(日本は指定されたフォーマットを求めているが)。日本入国時に求められるようなアプリのインストールも、アメリカでは必要ない。

3に関しては、アメリカでの滞在先やサインなどをカウンターで渡される書類(紙)に手書きし、出発地の羽田空港でチェックインの際に提出した。

以上の必要書類は国際線の飛行機(国内を経由する場合は最初の便)のチェックイン時に必要とされるものだ。いったん飛行機に乗ってアメリカに到着すれば、後は入国審査で提示を求められることもなく、再度のコロナ検査もない。アメリカの入国プロセスは、コロナ前のようにシンプルかつスムーズだ。

アメリカでの待機や隔離期間は?

アメリカに入国後、症状がない限りは日本にあるような厳重な隔離や待機などは求められていない。濃厚接触者の追跡もない。しかし、入国に必要な書類の「例外の人々」は到着後3〜5日以内に新型コロナの検査を受け、7日間自己検疫する必要があるようだ。

筆者が昨年、欧米を往復した際、アメリカは入国する外国人に対して、まだワクチン接種を求めていなかった。当時アメリカに入国して数日後、携帯電話に自動音声装置で留守電が残り、「体調を注視し、新型コロナの症状が見られる場合は、自宅待機や隔離せよ」という趣旨のメッセージが一度だけ入った。しかし、入国の条件にワクチン接種を設けている今、そのような通達はもうない。

本稿で伝えた以上の内容は、アメリカの水際対策に応じて今後変わる可能性がある。筆者が搭乗に先立って、福岡空港で日系航空会社の地上係員に直接問い合わせをした際、その係員も情報に変更がないかタブレットで「最新」情報を逐一確認していた。

出発の際には、直前に変更がないかを調べ、常に「最新情報」を入手しておく必要がある。

(次回、アメリカ→日本編に続く)

  • 本稿の情報はすべて2022年4月28日現在

参照

過去記事

Text and some photos by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人より一部転載)無断転載禁止

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