NYハーフマラソンに2万5千人のランナー 日本人招待選手も健闘

Top photo: © NYRR 19日、最高気温3度という寒空の下、ニューヨークシティ・ハーフマラソン(2023 United Airlines NYC Half)が行われ、2万5000人のランナーが市内2区(マンハッタン、ブルックリン)を駆け抜けた。 優勝者は、女子の部がヘレン・オビリ(Hellen Obiri ケニア)選手と男子の部がジェイコブ・キプリモ(Jacob Kiplimo ウガンダ)選手。車椅子部門はスザンナ・スカロニ(Susannah Scaroni アメリカ)選手とジェッツェ・プラット(Jetze Plat オランダ)選手。 アメリカでのハーフマラソンに初参加したオビリ選手は、同大会記録(昨年)を14秒更新し1時間07分21秒でゴールした。レース後「とても風が強かった。15kmを過ぎてからいけると確信しペースを上げた」と、優勝の喜びを語った。 ハーフマラソンの世界記録保持者、キプリモ選手は同大会初出場で1時間 01分31秒でゴール。「この2ヵ月、世界クロスカントリー選手権とこの2大会に向けトレーニングをしてきた。少し寒かったがベストを尽くした」と語った。 55分47秒でゴールしたスカロニ選手は、本大会で2つ目のタイトルを獲得。48分28秒でゴールしたプラット選手は、2位の選手に4分39秒差をつけて圧勝した。 日本からは2人の招待選手が出場し、赤星雄斗選手(駒澤大学)が1時間03分49秒で14位、引退レースとなった円健介選手(駒澤大学)は1時間05分01秒で18位でゴールした。 Text and photo by Kasumi Abe (「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止

日系人アーティスト犬飼恭平 個展。3月17日より

日系人アーティスト、犬飼恭平(Kyohei Inukai、1913-1985)の展覧会がジャパンソサエティーで開催されます。 生前、ほぼ無名だったシカゴ生まれの犬飼。石のように、または炎のように見える抽象的な絵画とスクリーンプリントが3つのエリアに分かれ、展示される。奥の墨絵コーナーはキュレーターにより、まるで日本庭園のように作品が配置され力強くも神秘的。すべて1960年代から80年代にかけての作品。 3月17日〜6月25日 Text and photo by Kasumi Abe (「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止

60歳大女優、ミシェル・ヨー。アカデミー賞受賞スピーチで「女盛り」についてチクリと言及

12日に行われた第95回アカデミー賞授賞式では、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が作品賞や監督賞を含む7部門で受賞した。 主演女優賞を獲得したのは、主人公エヴリン役を演じたミシェル・ヨーさん。ヨーさんはアジア系女性として初、そして有色人種の女性として2人目の同賞獲得となった。 受賞が決まった瞬間「この受賞をアジア系女性が成し遂げるのに95年もかかった」「歴史が作られた」などとSNS上では大騒ぎとなった。 受賞スピーチでヨーさんは、「これを今観ている私のような少年少女にとって、この受賞は希望と可能性を意味する良い事例になるでしょう」と述べ、「これは夢が叶うという証です」と握り締めたオスカー像を掲げた。さらに「女性たちよ。どうか誰もあなたに『女盛りを過ぎた』なんて言わせないで」と付け加えると、会場から大きな拍手が沸き起こった。 これは先月、CNNの朝の番組でオンエアされ大炎上したアンカー、ドン・レモン氏の「女盛りは40代まで」発言を皮肉ったものと思われる。 関連記事 ヨーさんはマレーシア出身の60歳。1984年に俳優業を香港でスタートし、その後渡米。この賞に辿り着くまで苦節39年かかった。 アカデミー賞の前哨戦とも言われるゴールデングローブ賞(今年1月)でも主演女優賞を受賞した彼女は、その時のスピーチで「昨年私は60歳を迎えた」「女性は年齢の数字が大きくなればなるほど、機会に恵まれることは少なくなる」と女性の年齢による機会損失について訴えていた。 関連記事 今回のアカデミー賞のスピーチの後半では、高齢になる母親への感謝も忘れなかった。彼女は大きく深呼吸をし、このように述べた。「この受賞をマレーシアで今観てくれている84歳の母に捧げます。そして世界中のすべての母にも。母親がいなければ今夜ここにいる誰もが存在しません」。 アカデミー賞では、エヴリンの夫役でベトナム出身のキー・ホイ・クァンさんも助演男優賞を獲得。クァンさんは受賞スピーチの冒頭で、同じく84歳になる高齢の母親に対して、泣きながら「ママ、オスカー取ったよ」と報告した。 「私の人生は難民ボートから始まったが、ここまで辿り着いた。諦めかけた時もあるが妻にいつか自分の時代が来ると励まされ続けた。映画だけで起こる話ではない。これはアメリカン・ドリームだ。夢は信じないと実現できない。皆さんも夢を諦めないで」と、こちらも感動的なスピーチだった。 授賞式の翌朝、CNNの番組でレモン氏は、これらの受賞について「特にアジア系アメリカ人やアジア系の俳優にとって、特別な受賞の瞬間になった」とコメントしたが、ヨーさんのスピーチについては言及しなかった。 関連記事 Photo:60歳とは思えない若さあふれるミシェル・ヨーさん。アカデミー賞の授賞式で。 Photo:16年前のヨーさん、第60回カンヌ国際映画祭にて。 Photo:助演男優賞を獲得したクァンさん。 Text by Kasumi Abe(Yahoo!ニュース 個人「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止

脱マスクから半年、NY市長「マスク外して」と異例の呼びかけをした理由

Photo: マスク姿の人(イメージ写真)。(c) Kasumi Abe ニューヨークでは昨年9月に公共交通機関でのマスク着用義務が撤廃された。それ以降、着用するか否かは完全に個人の選択となっている。 街中を見渡すと、現在多くの人がマスクを着けていない。 ただしマスク姿が皆無だったコロナ禍前の風景に完全に戻ったかと言えば決してそうではなく、店内でも地下鉄でも、ごく一部の人は未だマスクを着けて行動している。 マスク離れをしていないのはお年寄りだけでなく若い人もいる(冒頭の写真)。今日ダウンタウンを歩いた感じでは、マスク姿は全体の1%ほどの割合だった。 そんな中、ニューヨークのエリック・アダムス市長は6日、市民に対して「店に入るときはマスクを外して」と異例の呼びかけをした。 朝のニュース番組「PIX11モーニングニュース」にリモート出演した市長は、その理由としてこのように話す。 「未だにマスクをして入店する人(の一部)は新型コロナの感染が怖いのではありません。彼らが恐れているのは警察に捕まることです」 白昼堂々と窃盗犯が高級ブランド店に押し入り、商品を鷲掴みで盗んでいる動画が、コロナ禍以降、ニュースやSNS上で頻繁に流れてくる。ブランド品ではないものの、筆者も実際にスーパーで食品や嗜好品を盗んでいる人を目撃したことがある。それも一度や二度ではない。 今日明日の食べ物に困って万引きをする人はごく一部のようで、「今起こっている窃盗の約97%が転売してお金に替えるため」と専門家は指摘する。 ドラッグストアでは現在、たった10ドルちょっとの頭痛薬でさえ、鍵付きの棚に入れられているのだ。 ブランド店で発生した窃盗の動画。コロナ禍以降、万引きを含む窃盗や強盗が社会問題になっており、このような目撃映像が日々SNS上で流れてくる。どの犯人も必ずマスクを着けている。 市内のほとんどの店は監視カメラを設置しており、マスクなしの犯人の顔を記録し検挙に繋げたい意向だ。市長は小売店の経営者に対しても、マスクを着用している客の立ち入りを許可しないよう呼びかけた。 ただし市長は、マスク着用自体を否定しているわけではなく、入店の際に顔が完全に見える状態であれば、入店後にマスクを着用しても構わないと補足した。 ‘Concern to all’: Adams on ‘tranq,’ other NYC issues デイリーニューズなど地元紙によると、昨年発生した小売店での(万引き含む)窃盗・強盗事件の件数はその前の年と比べて4.5%増加したという。 今年2月の時点では、昨年に比べて10%減少したという報道もある。しかし昨年と比較して減少しただけであり、今年も同様の事件は起きている。つい最近も比較的治安が良いとされているアッパーイーストサイド地区のデリの店員が強盗犯に射殺される事件が起こったばかり。「マスクを外して」という異例の呼びかけは、これらの犯罪への対応に苦慮する市が考えあぐねた末の苦渋の決断なのだ。 関連記事 Text and photos by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止

ロシアのウクライナ侵攻1年 世界のアートシーンでも「脱植民地化」の動き

ロシアのウクライナ侵攻から1年。アメリカではバイデン大統領がキーウを電撃訪問し、軍事支援の継続をゼレンスキー大統領に示したことで、二国間のさらなる結束が報じられた。 両国の死傷者は兵士と民間人で推計32万人超と報道され、未だ戦争終結の見通しは立たず暗いニュースが続く。 開戦から1年経ち、ウクライナから逃れてきた人々の新たな生活は、ここニューヨークでも始まっている。 人種の坩堝と言われる当地には「小さなウクライナ」があるのをご存知だろうか。街を歩けばウクライナ国旗がなびき、ウクライナ料理店(ヴェセルカ)やウクライナ文化の紹介施設(ウクライナ・インスティテュート・オブ・アメリカ)が、移民の心の拠り所となっている。 市内にはウクライナの芸術品を集めた美術館もある。1976年に創立し、47年間の歴史があるウクライナ美術館(ユークレイニアン・ミュージアム)だ。同国の芸術に焦点を当てる美術館としては、同国外にあるもので最大規模とされる。 このウクライナ美術館は20世紀以降の芸術作品に焦点を絞り、約1万点を超える作品をコレクションとして収蔵している。 現在はキーウ出身の写真家、Yelena Yemchukが南部オデーサの陸軍士官学校の少年少女を撮影した「オデーサ」展、そして身体障害があり第一次世界大戦中に孤児となった画家、Nikiforの絵画作品が展示されている。 ピーター・ドロシェンコ(Peter Doroshenko)館長によると、同美術館の来場者はロシア侵攻後に増えており、今では年間2万2000人が訪れる。その多くはウクライナ系でないといい、ロシアによる侵攻後、多くの人が同国へ関心を寄せていることがわかる。 またドロシェンコ氏によると、世界の芸術界では今、新たな動きがあるという。 これまでロシアのアートと表示されていた芸術品の誤った解説パネル(もしくはボーダーレスに分類されていた)が再考され、ウクライナのアートとして修正される作業が始まっているのだ。 「ウクライナは長年ロシア帝国の陰に隠れ、文化や芸術、言語の面でも侵略されました。文学、シアター、シネマ、出版、音楽などの分野で自国のオリジナル性、そして母国語が少しずつ失われていったのです。我々の怠惰がそれを許したのですが」 侵攻から1年を前に行われたパネルディスカッションで、ドロシェンコ氏はコロンビア大学で言語やフィルムを教えるYuri Shevchuk教授ら3人の知識人と登壇し、そのように説明した。 ドロシェンコ氏自身も以前、キーウの美術センターで代表を務めていた時、そこが管理するウェブサイトがロシア語であることに疑問が湧き、ウクライナの母国語や文化面での独立を意識するようになった。 ウクライナが軍事面でロシアに抵抗している今こそ、文化面でもロシアから独立しようとする機運が高まっているという。知識層の間では「Decolonize(脱植民地化)」や「Desovietise(非ソビエト化)」などと呼ばれている動きだ。 例えば(世界三大美術館の一つ)メトロポリタン美術館では、より正確にラベルづけをしようと、アーティスト・プロフィールの精査が進められている。 「実際に、これまでロシア人として分類されていた3人のアーティストがウクライナ人アーティストとして修正されたところです」(ドロシェンコ氏) ウクライナ表記に修正された芸術家は、19世紀に活躍したイヴァン・アイヴァゾフスキー(Ivan Aivazovsky)、アルヒープ・クインジ(Arkhyp Kuindzhi)、イリヤ・レーピン(Ilya Repin)だ。 米誌アートニュース(ARTnews)もこのように伝える。 「例えば、クインジが生まれたロシア帝国の一部は現在ウクライナのマリウポリ市だ。元ロシアのチュフイフ生まれのレーピンも、現在はウクライナのアーティストと見なされている。ロシア帝国の一部だったクリミアのフェオドシヤで生まれたアイヴァゾフスキーについては、2014年のロシアによるクリミア併合後、両国が『自国のアーティスト』と主張し合った(家族はアルメニア人のため、アルメニア国立美術館は彼をアルメニア人と呼んでいる)。しかしアート界の新たな解釈ではアイヴァゾフスキーもロシア人ではなくウクライナ人と見なされている」 この動きは現在世界のアートシーンで起こっている。ロンドンのナショナル・ギャラリーでも、エドガー・ドガの描いた『Russian Dancers』(ロシアの踊り子、1899年)が以前はロシア人ダンサーとされていたが、今はウクライナ人として『Ukrainian Dancers』に変更されているという。 「多様化が進む現代社会では、さまざまな地域や性的マイノリティの人々が自身のアイデンティティを表明している。我がウクライナにとっても戦いが止まず厳しい時期だが、同時に変化の時期でもある。願わくは、このようなアートシーンの動きがほかの文化の分野でも『脱植民地化』の第一歩になれば嬉しい」 登壇者らは未だ終わりが見えない暗闇の中で、ひと滴の希望を示した。 NYとウクライナ関連記事 Text and photos by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止

「女盛りは40代まで」大炎上したCNN司会者 性差別発言の顛末

Photo by Viktoria Slowikowska on Pexels.com 米テレビ局の著名司会者が番組で「女性の全盛期は40代まで」などとコメントして大炎上し、「辞めさせろ」とキャンセルカルチャーが起こっていた。 事の発端は今月15日。次期大統領選に出馬を表明した共和党の女性候補、ニッキー・ヘイリー氏(51)が演説で「(既存の)政治家は全盛期を過ぎている」と発言した。政権の世代交代を訴えている同氏は「75歳以上の政治家に知能テストを求める」とも言及。 これらを受け、CNNのドン・レモン氏(56)が翌朝、自身の番組で「ヘイリー氏こそ全盛期ではない。ごめんなさいね。でも女性の全盛期は20代、30代そしてせいぜい40代とされています」と発言した。 別の司会者が苛立った口調で「出産年齢の話をしているの?」と問いただすと、レモン氏は「私を責めないで。事実だからそう言っているのです。グーグル検索すればわかること」「政治家について『全盛期でない』という発言には注意すべきだと言っているんです。彼女だって全盛期ではないのですから」と平然と語った。 メディアやSNS上では、さまざまな意見が飛び交った。中には「レモン氏は間違ったことを言っていない」と擁護する声も上がったが、大半は性差別や女性蔑視な発言だとし、非難囂囂となった。 レモン氏は翌日から番組を欠席し、ツイッター上で「年齢は個人的にも職業的にも女性を定義するものではない。後悔している」と反省と謝罪を表明した。しかし波紋はやまなかった。 ローカル紙の社説では、「グーグル検索以外の根拠のないいい加減な発言」「ヘイリー氏より年上の彼こそ全盛期ではなく、全盛期がいつだったかもわからない」などと書かれ、「過去にも性差別があった。今こそ解雇すべき」という辛辣な意見が見られた。 平等を重んじるアメリカの企業は、一般的に差別発言に厳しい。社員や関係者がそのような発言をしたり問題行動を起こすと、自社ブランドに傷が付く前に即解雇する。特にIT企業などは決断が早い。 過去記事 過去には解雇された有名司会者もいた しかし本人が猛省し今後の成長が見込まれたり、その社員がそれほどの地位ではなく会社に与える影響力が少ないと判断した場合、何らかの利権が絡んでいる場合などは、失言や問題行動を今後に生かして欲しいと、もう一度チャンスを与えることもある。 筆者はCNNがこの問題発言を発端にレモン氏の進退についてどう判断を下すか窺っていた。その判断こそが企業姿勢を表す羅針盤のようなものだから。 そして今回のレモン氏のケースでは、もう一度チャンスが与えらる形になった。問題発言から1週間後の今朝、ツイッターで謝罪と感謝を表明し、レモン氏は番組に復帰した(SNSではまだ怒りが収まらない人が多いのだが)。 CNNによると、チャンスを与える判断をした同局のCEO、クリス・リヒト氏は、レモン氏の問題発言は「容認できない」としていたが、この1週間レモン氏と話し合い、差別問題についてしっかりと社員教育を受けさせたようで、彼の反省する姿を評価したようだ。 リヒト氏が今週初め、従業員へ送ったメールには「CNNでは社員が過ちを受け止め、そこから学び、成長できる文化と説明責任とのバランスが重要である」と書かれてあったという。 人々の思想とはなかなか変えることが難しいが、いかなる差別発言も許されるものではない。影響力のある人のそれは特に注意が必要だ。レモン氏は自身の発言で多くの人を傷つけてしまったことに気づいたようだ。 Text and photos by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止

正義訴え不法投獄、人権活動家フレッド・コレマツの人生を辿る ── 日系人強制収容から81年

1941å¹´12月7日(現地時間)、日本海軍は真珠湾を攻撃し、太平洋戦争が始まった。 アメリカでは日系人も「敵」と見なされ、2ヵ月後の42å¹´2月19日、フランクリン・D・ルーズベルト大統領(当時)により「大統領令9066号(Executive Order 9066)」が発令された。 これにより、主に西海岸に住んでいた12万人の日系人(うち3分の2はアメリカ生まれのアメリカ市民)が突然、自宅や事業、財産を没収されて収容所送りとなった。日本にルーツがあるという、ただそれだけの理由で。 Photo: カリフォルニア州マンザナー強制収容所(1942〜45年)の跡地。 日系人12万人が突然自由を奪わる(42年) これに対し「そんなのおかしい」「絶対に収容所なんて入らない」と異を立てた人物がいた。日系2世のフレッド・コレマツ(是松豊三郎、Fred Toyosaburo Korematsu)氏だ。 彼は日本から移民し苗木生産業を営んでいた両親の下、1919å¹´1月30日にカリフォルニア州で生まれ、アメリカ社会で育った。大統領令9066号が発令した際、23歳だった彼は、何も悪いことをしていない人を収容所に入れるなんて間違っていると、政府からの命令を断固拒否した。 5月に逮捕されるまで、彼は日本人に見えないようにするために目の整形手術を受け、スペイン人とハワイ人の子孫のクライド・サラ(Clyde Sarah)と名乗り、身を隠した。 「強制収容の不当性と違法性を主張し『絶対に入らない』と言い続け国を提訴しましたが、有罪判決が下されました。しかし最後まで諦めず、信念と正義のために闘った、公民権運動の先駆者です」 ニュージャージー州在住の日系3世、古本武司さんはコレマツ氏についてそう説明する。古本さん自身、カリフォルニア州のトゥリーレイク強制収容所で生まれ、現在は不動産事業をする傍ら、コレマツ氏の生き様や平和の尊さを伝える活動をしている。 刑務所と収容所に2年以上も収監されたコレマツ氏は、そこでも孤立した存在だったようだ。アメリカへの忠誠を誓い、和を重んじる人々からトラブルメーカーとして見られていた。それでも彼は「間違いは間違い」と、最後まで信念を曲げなかった。 「強制収容は人種差別ではなく軍事上必要」と最高裁(44年) 不当逮捕、投獄されたコレマツ氏に弁護士の支援者も現れ、42年の有罪判決後に最高裁まで上告した。しかし44å¹´12月、強制収容は人種差別ではなく軍事上必要だったと正当化され、彼にとって不利な判決が最高裁でも下され、前科者としてのレッテルが彼の人生について回ることとなった。(コレマツ対アメリカ合衆国事件 Korematsu v. United States) 「強制収容は憲法違反」と有罪判決の覆し(83年) しかし37年後の82å¹´1月、法史学者や活動家により「日系人による諜報(スパイ)活動は事実無根」「強制収容は憲法違反」が証明されると、コレマツ氏は再び国との対決を決意。そして翌年11月、サンフランシスコの連邦地裁でついに有罪判決が覆され、犯罪歴が抹消されることが確定した。これを受け、コレマツ氏は「人種・宗教・肌の色に関係なく、あのような扱いをアメリカ市民が二度と受けないようにしてほしい」と訴えた。 米政府、日系人へ謝罪と補償へ(88年) 生涯を活動家として捧げたコレマツ氏は、日系人が国からの謝罪と補償金を受けられるようロビー活動も支援した。それが実り、88年にはレーガン大統領(当時)が人権擁護法(Civil Liberties Act of 1988)に署名。大統領からの謝罪の手紙と補償金2万ドルが、日系人の生存者および遺族全員に贈られた。 98年には大統領自由勲章(民間人への最高位の栄誉)がクリントン大統領(当時)により授与されている。晩年は9.11後に深刻化したアラブ系米国人への差別反対を訴えた。 2005å¹´3月、86歳で生涯を閉じた。死後、彼の生涯を讃え、生誕日(1月30日)を「フレッド・コレマツ・デー(Fred Korematsu Day of Civil Liberties & Constitution、市民の自由と憲法のフレッド・コレマツの日)」と定め、人権や差別問題、正義への理解を深める動きが進んでいる。アメリカでアジア系米国人にちなんで名付けられた初の記念日でもある。 10年にカリフォルニア州で法案が通過したことから始まり、ハワイ州、バージニア州、フロリダ州、ニューヨーク市、アリゾナ州でも制定され、ユタなど他6州では布告も進んでいる。 「正しいと思う方に立ち上がり、問題提訴を恐れてはなりません」─ フレッド・コレマツ 没後、「フレッド・コレマツの日」が制定 前述の古本さんも自身が住むニュージャージーでの制定に向け、州政府に働きかけてきたが、昨年暮れに動きがあった。 古本さんら活動家の働きかけが実り、4年前にフォートリー市(ニュージャージー州)で制定されていたのに続き、昨年12月に同州でも法案が可決され、今年1月30日にフレッド・コレマツの日が制定された。 「アメリカの政治システムが正しく機能していることが証明されました。未来の行方は、我々一人一人の意思次第です」と、この日を迎えた古本さんは胸を撫で下ろした。「法案通過まで2年半もかかりました。小石を一つずつ動かすような活動でしたが、小石が集まると山になります。価値のあるものは達成まで時間がかかりますが、諦めなければ最後に勝利を収めることができます」。 同州での記念式典には、コレマツ氏の長女カレンさんもサンフランシスコから出席した。 戦後、コレマツ氏は結婚し2人の子を儲けたが、収容所時代や訴訟の話をすることはなく、カレンさんは高校の授業で友人を介して詳細を学ぶまで父親がどのような人生を歩んできたかを知らずに育った。 帰宅し問うと、父は静かにこのように言った。「自分は正しいことをした。政府は間違っていた」。 「父は国に忠誠を誓ったアメリカ人なのに、日本名を持っているだけで国から不当な扱いを受けました。この国にはいまだに人種や民族の差別があるが、これらはすべて無知が原因です。『正しいと思う方に立ち上がり、何かおかしいと感じるなら問題提訴を恐れてはならない』という父の信念を胸に、この国がより良い場所になるようこれからも教育活動を続けていきます」 カレンさんはこのように決意を新たにし、最後にこう付け加えた。 「父の人生を通して教えてくれたのは、たった1人でも変化を起こし不正を正すことができるということでした。40年かかったとしても、最後まで諦めなければ」 参照 関連記事 Text…

【億ションのお宅拝見】NY高級住宅地グラマシーパークの9億円超!新築コンドの中身

素敵なコンドが完成したとの一報があり、筆者がこのたび内覧で訪れたのはニューヨーク・マンハッタン区ダウンタウンの閑静な高級住宅地、グラマシーパーク地区。 その一角に、昨年完成した高級コンドミニアム(分譲用の集合住宅)、250 EAST 21ST STREETがある。 Gramercy Park マンハッタンの中心地、タイムズスクエアから地下鉄で10分ほどの距離で、人の往来が激しいミッドタウンとは異なり、どことなくヨーロピアンな雰囲気が漂う落ち着いた住宅街だ。 「徒歩圏内に交通の要衝であるユニオンスクエア駅があり、ABCキッチン、グラマシータバーン、アップランドなど市内有数の人気レストランも点在するエリアなんです」。そのように太鼓判を押すのは、米大手不動産会社、ダグラス・エリマンのエクルンド・ゴメス・チーム(Eklund Gomes Team at Douglas Elliman)公認不動産ブローカー、エリス・バークマンさん。 「市民の憩いの場所、ユニオンスクエアパークやグラマシーパークなど公園も充実し、生活にとても便利です」 ここから徒歩数分の場所にある完成したばかりのコンド、250 EAST 21ST STREETを訪れた。 近隣のヨーロピアンな雰囲気に同化するような外観は、屋根面が2段で天井高のフランス風「マンサード屋根」、装飾が手すりに施された「ジュリエットバルコニー」など、当地では珍しいヨーロッパ風のデザインが各所に採用され、最先端の中に歴史や伝統が織り込まれている。建築界で名を馳せる、当地のIssac & Stern Architectsが手がけたもの。 1階のロビーに到着。ここでドアマンが出迎えてくれる。 エレベーターで、10階にある4ベッドルームの「10B」へ。 ドアを開けるとフォイヤー(ゲストを迎えるためのスペース)が広がり、住居とは思えないほど長い廊下が奥へ奥へと繋がっている。 壁には、装飾としてヨーロッパ風のモールディングが施されている。このようにお気に入りの絵画を飾ればデッドスペースにならず、ゲストのウェルカムスペースとして活かせる。 帰ってきたら、コンソールテーブルに鍵を置く。室内のインテリアデザインはすべて、ハイセンスな技法で知られるParis Forinoによるもの。 フォイヤーの奥、長い廊下を突き抜けると奥にはグレートルームが広がる。グレートルームとは、リビング、キッチン、ダイニングがひと続きになった開放感あるスペースのこと。 ゆったりと座れる8人用ダイニングテーブルと5人用カウンター付きアイランドキッチンを配しても、このようにまだ余りある広さ。アメリカではホームパーティーが文化の一部。このくらい広さに余裕があれば相当な数のゲストを招くことができる。 さらにその奥は、リビングスペースになっている。天井まである高さ10フィート(約3メートル)の大きな窓から、自然光が室内に柔らかく差し込む。 屋外スペースにはテラスがある。 このテラスは隣の2つのベッドルームとも繋がっていて、短距離走ができるくらい長くて広い。子ども用簡易プールやバーベキューグリルも十分に置くことができる。 天気が良い日はテラスで席で食事をすると、さらに食欲が増しそう。 日が暮れたら、ここから星空を眺めながらワインやウイスキーを嗜むのも一興。 次にプライマリーベッドルーム。このようにUS版のキングサイズを置いても十分な広さ。朝は目覚めてすぐにテラスに出て外の空気やお日様の光を体全体で浴びれば、活力ある1日のスタートを切れるだろう。 バスルームは住民用とゲスト用とに分かれ、全部で3.5箇所が各部屋に配置されている。洗面台は2人が同時に使える大きさなので、忙しい朝も混雑せずゆっくり使うことができる。 全米の中で不動産価格が格段に高いニューヨーク。今年の住宅価格は昨年に比べると下落傾向にあると報道されているが、インフレを抑えるための大幅な利上げを背景に、住宅ローンの金利は上昇している。 そんな中でも、250 EAST 21ST STREETのような高級物件には買い手がつき、バークマンさんによるとすでに90%が契約済みだという。 内見した10Bの購入価格は日本円で約9億2000万円ほどになるが、低層階やスペースがより限られた部屋は、少し価格が落ちる。それでも、399万5000ドル(約5億2500万円)からということだ。 「10B」のフロアプラン 250 EAST 21ST STREET「10B」 価格:699万5000ドル(現在の為替で約9億2000万円) 4ベッドルーム、3.5バスルーム、グレートルーム、キッチン 室内面積:2,468平方フィート(約229平方メートル) テラス面積:316平方フィート(約29平方メートル) NYの住まい関連記事 Text and photos…

「魅力劣る人はより頻繁にマスク着用」研究で判明と米紙

6日、航空業界が機内でマスク着用を求めない方針を決めるなど、日本ではここに来てマスク着用ルールの自由化が進んでいる。 また学校の卒業式でも、マスクなしでの実施が容認されそうだ。 マスク着用は今後、個人の判断や意思に委ねられるケースが増えていき、「着け続けるか外すか」の議論が活発化している。 Photo: 今年1月9日、東京・渋谷を行き交う人々。 パンデミック中にマスク着用義務があったアメリカでは、昨年4月に空港や国内線の機内での着用義務が撤廃され、全米でマスク離れが一気に進んだ。 その後も州ごとにルールが分かれ、ニューヨークでは公共交通機関や駅で残っていたマスク着用義務も9月に撤廃され、着用するか否かは個人の選択となった。 その後、街の人はどうなったのかというと、徐々にマスク離れが進んでいき、現在はほとんどの人がマスクを着けていない。 ただしコロナ禍以前のような風景が完全に戻っているかというとそうでもなく、街を歩いていても電車の中でもイベントでも、一部の人はマスクを着けている。インフルエンザの時期というのもあるかもしれない。 しれない。 そんな中、7日付のFOXニュースやニューヨークポストは、興味深い研究結果をもとに「’魅力的でない’人はより頻繁にマスクを着用していることが判明」とする記事を発表した。 平均年齢が33、34歳の女性が半数以上の対象者を調査したこの研究結果は、心理学専門誌「フロンティアズ・イン・サイコロジー(Frontiers in Psychology)」に掲載されたものだ。「マスク着用は、新型コロナの感染予防から自己アピール戦略として(フェーズが)移行していることを示唆」とあり、FOXニュースが韓国のソウル大学校の心理学の教授や米ノースキャロライナ中央大学(NCCU)の心理学の客員教授に聞いた話をまとめている。 「ポストコロナの世界では多くの人々が脱マスクを喜んでいる中、一部の人はマスクを着用し続ける」状況を鑑み、「自己認識の魅力アップ(魅力的により見えること)がマスク着用の動機だとしても、着用し続ける理由の1つに過ぎないのだから、マスクをしている=醜いとするのは不適切」と断りを入れながらも、着用し続ける人にはあくまでも以下の傾向があるとした。 好印象を与えたい強い動機がある場というのは、例えば就職面接などだ。 ほかにも、パンデミック中のマスク着用の義務化については、専門家の意見も交えこのように分析した。 雇用機会均等法が厳しいアメリカでは、履歴書に写真を貼ることは禁じられているが、そのような国においても、現実的には、面接で外見が結果を左右する一つの要因になりうるということは、まことしやかに言われている。 例えば、最終面接に学歴も条件も遜色がない2人が残った場合、最終的に1人に絞る決め手は、「見た目の美しい方になるだろう」とされている(もちろん反対意見や例外もある)。 そのような見た目も重要な要素となる就職面接の場を仮の設定とし、マスクを着用するか否かの調査も行われ、このような結果を示した。 マスクを着けることによる自己認識の魅力は、好印象を与えたい強い動機がある場(仕事の面接や初デートなど)で効果を発揮するようだ。よって日常的な活動の場(例えば犬の散歩など)においては、影響はないという。 調査をもとにしたこの報道は、「ポストコロナの時代は、マスク着用が自己顕示と自己保護という2つの機能を果たすことができることを示している」と結論づけた。 また、調査は支持政党によるマスク着用の是非についての視点で行われたものではないこと、そして「時が経てば、マスク着用による意図しないメリットと結果がより多く明らかになるだろう」とつけ加えられた。 関連記事 Text and some photos by Kasumi Abe(Yahoo!ニュース 個人「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止

気球だけじゃない。アメリカに忍び寄る中国の「スパイ活動」

数日間にわたりアメリカ本土上空を飛行していた中国の偵察用とされる気球(スパイバルーンと呼ばれている)は4日、サウスカロライナ州のマートルビーチ(大西洋)沖上空で、米空軍の戦闘機、エアフォースF-22によって撃ち落とされた。 米軍は、撃墜のためにF-22が離陸する様子や、撃ち落とされた気球の瓦礫の回収作業の様子を公開した。 戦闘機F-22が気球を撃ち落とす瞬間の映像 米軍の発表をまとめた地元メディアによると、気球の高さ(直径)は200フィート(約61メートル)で、重さ数千ポンドだったという。 自爆用の爆発物を搭載していた可能性について指摘する報道もある。気球の残骸は回収され、FBIの研究ラボで詳しい分析が進められているが、撃ち落とし一安心、とはいかない。 アメリカに忍び寄る中国の「スパイ活動」 この国にじんわりと忍び寄る中国の諜報活動(スパイ)は、今回の気球だけではない。 ワシントンD.C.のシンクタンク、Center for Strategic and International Studies(戦略国際問題研究所=CSIS)は2021年、2000年以降に中国がアメリカに対して行った160件のスパイ活動をリストにまとめた。 それらのスパイ活動は、軍事技術の取得を目的としたもの、商用テクノロジーの取得を目的としたもの、民間機関または政治家の情報を取得しようとしたもの、サイバー攻撃に関係したものなど広範囲にわたる。 またそれらのスパイ活動の24%が2000年から09年にかけて、残り76%が10年から21年にかけて発生したもので、「北京(中国共産党)による悪質行為は近年増加の一途をたどっている」(ニューヨークポスト)。 また、160件のスパイ活動のうち89件が習近平国家主席が実権を握った後に発生したものだと、報告書には付け加えられている。 以下は、アメリカが中国からのスパイ活動だと非難しているものからいくつか抜粋して紹介する。 ハッキング 米司法省は20年、アメリカ及びそのほかの国にある100社以上の企業のコンピュータ・ネットワークにハッキングしたとして、中国国籍を持つ5人を起訴。 中国国内で逃亡中とされるハッカー集団は、中国共産党の承認を得て活動するサイバー攻撃グループ「Advanced Persistent Threat 41(APT41)」の一員と見られている。 人工衛星 18年5月時点で、中国は120基以上の人工衛星を打ち上げ、地球を周回させ、軍事や商用目的で偵察とリモートセンシング(遠隔探査)を行っていると、19年の米空軍による機密扱いではない報告書で明かされている。 「これらの衛星により、中国人民解放軍(PLA)が近隣地域の競争相手(インドや日本など)や要注意な国や地域(韓国、台湾、東シナ海、南シナ海など)の状況認識を可能にしている」「中国は(軍民両用で使用される)デュアルユース技術を備えたより高度な衛星技術を開発し、一部の分野では世界をリードしている」と報告書は付け加えた。 機密エージェント(工作員) 20年7月、知的財産の盗難疑惑に対応し、米政府はテキサス州ヒューストン市にある中国領事館の閉鎖を中国に命じた。それから2ヵ月後、当時のマイク・ポンペオ米国務長官は「ニューヨーク市マンハッタン区の中国領事館が北京のスパイプログラムの主要な拠点として使用されている」「彼らは通常の外交から一線を越え、スパイと似たような活動に従事している」と地元紙に語った。 元CIA防諜長官のジェームズ・オルソン氏も「常に100人を超える中国のスパイがニューヨークで活動している。その活動は大規模だ」と述べた。 ハニートラップ ハニートラップとは、主に女性のスパイが男性に対して色仕掛けで誘惑し行う諜報活動のこと。 ニュースサイトのアキシオスは20年、中国の女性スパイと見られるファン・ファン(Fang Fang、別名Christine Fang)という名の人物が、エリック・スウォルウェル下院議員 (民主党、カリフォルニア州) をはじめ、複数の政治家に近づいていったと報じた。ファン氏は留学生として渡米し、サンフランシスコの中国系米国人政治団体メンバーとして活動。民主党系の知事や市議会議員に人脈を広げていったとされる。 ファン氏は諜報活動を米中西部にも広げ、少なくとも2人の市長と付き合っていたと報じられている。 Photo: 大統領候補として、19年カリフォルニア州民主党大会で演説をしたスウォルウェル下院議員。 ほかに法執行機関や教育機関でも、スパイ容疑の逮捕者が出ている。 16年、中国生まれでアメリカの市民権を取得したFBIのベテラン電子技術職員の男が、11年から16年の間に、FBI職員のIDや出張スケジュール、内部組織図などの機密情報を中国に提供した罪で逮捕された。 20年には、NYPD(ニューヨーク市)警察の警官および米陸軍予備役の男が、マンハッタン区の中国領事館に勤務する職員に情報を渡した容疑で逮捕された(その後起訴は取り下げ)。 同じく20年、NASAの研究者でテキサスA&M大学の教授が中国政府が運営する広東工業大学との関係を隠しながら、連邦補助金で最大75万ドル(現在の為替で約9800万円)を受け取った罪で逮捕された。 以上は、報道(明らかになっているもの)のほんの一部だ。また前述のCSISのリストにあるスパイ活動は、オープンソース(公開されている資料)から得られたものだけで、日本を含む他国でのスパイ活動や、中国にある米企業や個人へのスパイ活動は含まれていない。よってインシデントの数は、実際にはこれより多いと見られている。 関連記事 Text by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人「ニューヨーク直行便」(c) 安部かすみより一部転載)無断転載禁止