013 手作りコスメ&自然ハーバルスキンケア「Brooklyn Herborium」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。 今週はウィンザーテラスにある「Brooklyn Herborium」(ブルックリン・アーボリウム)です。 ホリスティックスキンケアのお店で、全商品をウィンザーテラス店奥のワークショップ(作業場)で手作り&少量生産しています。 日本の友人に連れて行かれて知ったと話したら、共同オーナーのモウリーは「口コミが日本まで広まっているのね」とうれしそうでした。 妊娠を機に「自然派」に目覚める 商品の原料は自然成分にこだわっていて、ニームの木のハーブなど一部は国産がないため輸入品ですが、基本的にはアップステートの農家などと対話し、仕入れ先を選定。環境問題にも取り組み、熱帯林の破壊につながるパーム油などは一切使用しないなど徹底したポリシーです。 モウリーの第一印象は、すてきな笑顔と透明感のある肌。洗顔にはクレー、保湿にはオイルとミストと自分たちで手作りしたものだけを使っていて、日焼け止めクリームやファンデーションは塗らないそう。以前は芸術家だった彼女は現在3児のママ。1人目を妊娠して、自然派に目覚めたそうです。 心身が健康になるフェーシャルも人気 ベイビーヨガクラスで出会ったハーバリスト&エステティシャンのエマが市販品で肌が荒れ、オリジナルライン「Between You & The Moon」を作ったことから2人は意気投合し、店を2011年に立ち上げました。 ホリスティックとは、肌表面だけでなく体の内側と外側、メンタルなども含んだ総合的なアプローチのこと。フェーシャルサービス(75分、169ドル~)では、コンサルテーションもしっかり行います。 「伝統的なハーバリズムをベースにアユールベーダなどさまざまなメソッドの良さを組み合わせて提供しています。ただし人は自ら治療する力がある。私たちは心身ともに健康になるための『神聖な旅』に出るドアを開けているだけです」 メソッド取得の見習いコース(毎週、3カ月間)もあり(参加無料)。 「いいものは私たちだけのものにしておきたくない」海外からの応募歓迎とのことです。 (Text & Photo by Kasumi Abe  安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

009 19世紀の薬屋で食べるイタリアン「Locanda Vini e Olii」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週はクリントンヒルにある「Locanda Vini e Olii」(ロカンダ・ヴィニ・エ・オリ)です。 ブルックリン本の取材で、オーナーや地元のミュージシャンにインタビューした際、「おすすめ」ということで偶然にも2人に教えてもらったのが、この店でした(そのうちの1人は、毎週通うほどの大ファン)。 本場トスカーナのシンプルで素朴な味 店名は「ワインとオリーブオイルの旅館」という意味。魅力は何といっても、1896年創業の薬屋さん時代の内装がそのまま大切に残されていることです。 当時使われていたままの戸棚には、アルコールのボトルや置物などが陳列されていますが、「当時のままのピル入りのボトルもあるよ。古いから絶対に服用できないけど」と笑うのは、同店の共同オーナー兼シェフの、ミケル・バルダッチ。 ミケルはイタリア中部のトスカーナ州フィレンツェ出身で、彼がこの店で作っているのも本場のトスカーナ料理。ミケルいわく「一言にイタリア料理と言っても地方によってさまざま。同じ地域でさえも北部と南部では微妙に異なるんだ」と聞いて、妙に納得しました(私の地元福岡は豚骨ラーメンが有名ですが、博多と北九州で確かに違うな、と)。 同店の料理は良質のオリーブオイルや牛肉、豆類などをよく使い、バターの使用は控えめです。一番人気のメニューは、パスタのTagliatelle Al Ragu(17ドル)。どれもイタリアンマンマから受け継がれてきたような、素朴なおいしさです。 「ニューヨークでは手に入らない食材も結構あるんだけど、すべてが手に入ってしまうと世界はつまらなくなる。だからそれでいいんだと思う」という意見に、私も大きく納得しました。 古き良きNYらしさが残る隠れ家 お店に行くときは迷うかもしれません(!)。なぜなら、外観には以前の薬屋「Lewis(ルイス)のオリジナル看板が今でも掲げられているからです(私も初めて行ったとき、気づかずに通り過ぎました…)。 地価が高騰するニューヨークではランドマーク的な多くの老舗が閉店に追いこまれています。このような素敵な店がいつまでも残り続けますように。

007 創作カクテルのおいしいバー「The Binc」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき、今週はブルックリンハイツにある「The Binc」です。 ブルックリンには、歴史的建造物の保存地区が33カ所もあり、ブルックリンハイツは第1号として1965年に認定された地区。 それより102年も前の1863年に創立されたブルックリン歴史博物館を中心に、映画に出てくるような重厚なブラウンストーンが一帯に広がり、街歩きが楽しい地区です。 関連全6店はすべてブルックリンに そんなブルックリンハイツを散策していてたまたま見つけたバーが、この「The Binc」でした。 The Bincがオープンしたのは2016年。姉妹店全6店の一つとして誕生しました。 姉妹店は、Bevacco、Provini、Bar Tano、Bar Toto、Ogliastroなど、すべてブルックリンにあり、イタリア系です。 そしてBevaccoとThe Bincは隣同士で、Bevaccoでの食事後にThe Bincへ移動し2次会というのもカンタンです。 The Bincは看板バーテンダーのフレージャー・タイが生み出す、季節ごとのクラフトカクテルが自慢。常時13種類以上がそろい、好みを伝えればその場でオリジナルカクテルを作ってくれます。 中でも人気は、日本文化にインスパイアされた酒&ジンベースの「ボンサイ」と、メキシコの蒸留酒メスカルベースの「エビータ」。 私はボンサイをいただきましたが、ワサビが鼻腔を通ってほんのり香り、レモンの爽やかさと黒コショウの苦味が混じり合ったユニークな味で飲みやすく、一瞬で飲み干してしまいました…。 環境問題にも真剣に取り組む店 この店は、環境問題にも真剣に取り組んでいます。脱プラスチックに向け、プラ製ストローから紙ストローへの移行をオープン時から計画していました。取引先の会社が紙ストローを取り扱っていないため、紙ストローの業社を調べたそう。 「価格は1本プラ製が0.005セントほどなのに対して、紙製は3~5セントほどに値上がりしました。でも環境保全を考えたらどうってことのない差額です」と、ジェネラルマネジャーのエイミー・マスセナ。 今後は、フードの持ち帰り用の紙製容器の導入も考えていくそうです。T (Text & Photo by Kasumi Abe  安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

【留学情報】ニューヨークの語学学校の特徴が一目でわかるリスト(取材まとめ:保存版)

私は元留学生です。 ニューヨークにやって来たもともとの理由は、英語を勉強するためでした。 貯金だけで来たので2年ぐらいの滞在予定でした。 帰るころに仕事が決まり、それから16年もこちらに住むことになるとはつゆ知らず…。 学校選びは大変だった記憶があります。 当時ネットでの情報に限りがあり、学校を選ぶためにアメリカンセンターなどにリサーチに出向いたりしてとても時間がかかりました。だから学校選びの苦労や、留学中の大変さなど、とーても気持ちがわかります。 (つづきを読む)     (Text by Kasumi Abe) 無断転載禁止

001ミシュラン二つ星、 新たな食の冒険ができる店 「Aska」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週の私のとっておきスポットは、ウィリアムズバーグにある「Aska」です。 ニューヨークに住んでいると、居酒屋、ラーメン、寿司など日本食はもちろん、ハンバーガーにメキシカン、中華にシシカバブetc…と、世界旅行ができるくらい、どこの国の料理も気軽にアクセスできますよね。 ニューヨーク在住歴が長くなってしまった私も、だいたいのものはこの街で食べてきましたが、世界はやっぱり広かった!まだまだ食べたことがない料理もたくさんあります。「おそらく皆さんもあまり馴染みがないのでは?」と思う料理が、ここ「Aska」でいただけます。 開店4ヵ月でミシュラン2星獲得 アスカはスウェーデン出身のフレドリック・バーセリウス(Fredrik Berselius)が手がける、北欧料理にルーツを持つニューヨーク・スタイルのレストランです。2016年のオープンからたったの4ヵ月で、ミシュラン二つ星を獲得したすごい店なのです(二つ星は現在まで更新中)。 そんな才能を放つイケメンシェフ、フレドリックですが、かつてはプロのスノーボーダーになることを夢見ながら実現できず、将来の自分に不安を抱えていたどこにでもいるような若者でした。 建築やデザインの勉強をしたり、バイクメッセンジャーやモデルの仕事をしながら、マンハッタンの某高級レストランにレジュメを直接持参して働き始めたことから、調理の基礎を築き、セレブシェフとして開花した大変な努力家です。 新たな食の冒険ができる店 アスカに行くとまず苦手な食材を聞かれます。アボカドが嫌いな友人は「大丈夫。うちでは使ってない食材です」とサーバーに言われました。 ここでは、ビーフ、カタツムリ、魚介類、海藻、キノコ類、ベリー類など、フレドリックが食べて育った馴染みのある故郷の食材を使った料理がまるで芸術品のようにクリエートされます。 中には、アップステートにあるセカンドハウスや店に併設したガーデンで栽培した食材も。 「新たな食の冒険」がコンセプトで、Lichenという地衣類(コケの一種で磯のような独特の香りが特徴。キャラメルクリームやスプルース酢など甘酸っぱい出汁入り)や、Mignardisesという豚の血を使った生チョコなど、「わぁ〜これ何!?」と何度言ったことか。 チップ込みで185ドルか265ドルの2種類のコースは、これぞという特別な日に超おすすめ(要予約)。地下スペースとガーデンは予約なしで、ドリンクだけでも利用できますよ。 Aska 47 S. 5th St. Brooklyn, NY 11249 (929) 337-6792 地下鉄J・M・Z線Marcy Av駅から徒歩11分、フェリーSouth Williamsburg乗り場から徒歩8分 時間があれば、ここにも立ち寄ってみて Domino Park (Text by Kasumi Abe 安部かすみ) 本稿は、Weekly NY Japionのコラム Brooklyn本著者が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」を転載した。無断転載禁止©️ Kasumi Abe

【GW直前】観光客に「これ何?」とよく聞かれるNYの建築物3選(ニューヨーカーでも知らない豆知識)

  「こんなに古くて歴史的な高層ビルがたくさん残っているとは思わなかった」というのは、ニューヨークを観光で訪れた方からよく聞かれる言葉です。どうやら日本に住む人にとって、ニューヨークといえば、東京のようにキラキラ輝く近代的な高層ビルばかりが乱立しているイメージがあるようです。 しかしニューヨークに降り立ち、マンハッタンを少しでも歩けば、エンパイアステートビルやグランドセントラル駅に代表されるように、歴史のある瀟洒なデザインの建築物がこの街にたくさん残されていることに気づくでしょう。東京にはないニューヨークの良さは、これら歴史的な建築物と近代的な建築物が混在していることにあります。 今年のゴールデンウィークにニューヨークを訪れる人も多いでしょう。ニューヨークを象徴する新旧建築物の中から、「これ何のビルですか?」と観光客に聞かれることの多い建築物3つと、ニューヨーカーでも知らない豆知識を紹介します。 The David N. Dinkins Municipal Building(ザ・デービッド N・ディンキンズ・ミュニシパル・ビル) ブルックリン橋をマンハッタンからブルックリン方面に歩いて渡る際、橋の入り口左手に立つこの荘厳な建築物は、ザ・デービッド N・ディンキンズ・ミュニシパル・ビルです。 6年かかって1914年に竣工し、完成当時、世界有数の規模を誇る庁舎として話題になりました。市内で最初に地下鉄の駅と連結した画期的なビルとしても知られています。1914年といえば日本はちょうど大正3年。大正初期の時代にすでにこのような高層建築技術がアメリカにはあったのだと驚くばかりです。 庁舎内は、市政監督官、パブリック・アドヴォケート(公的擁護)、マンハッタン区長室の3つのオフィスと、建物を管理する市営行政サービス局の本部があり、約1,000人が毎日ここで働いているとされています。市の財務省や税務署、公務委員会、歴史的建造物の保存委員会、ペイロール(給与)管理局、環境保護局、市長の関連チーム、IT&通信局もここにオフィスがあります。 ビル名は、この街の経済回復に貢献したデイビッド ・ディンキンズ(David Dinkins)元マンハッタン区長に敬意を払い、2015年、The Manhattan Municipal Buildingから現在の名前に改名されました。 建築資材は石灰岩で、ローマ建築、ルネサンス建築、クラシカル建築に影響を受けた建築様式が特徴です。 1階のオープン広場には、古代ローマ時代のコンスタンティヌスの凱旋門に影響を受けたアーチや柱があり、3階部分までの高さは、下から見ると圧巻の一言。 また、建物の一番上に乗っているのは、Civil Fame(市民の名声)という名の金色の女性像。市内5区が集まってできたニューヨーク市を祝っているもので、像の左手には五岳の冠があります。この像、下から見上げるととても小さく見えるのですが、実際は7m弱の大きさです。 建物は、結婚の儀式を執り行うシティクラークス・オフィスとしても長年使われてきました。2009年にシティクラークス・オフィスが現在の場所に移転するまで、約30万人のニューヨーカーがここで結婚式をあげたそうです。 写真はこちらのウェブサイトからも確認できる。(引用元) The William Vale(ザ・ウィリアム・ヴェイル) 低層の建物が多く、マンハッタンに比べて空が広いブルックリン。その中でも特に人気のエリア、ウィリアムズバーグ北部を歩いていると、近年視界に入ってくるのは、1つだけ飛び出ている高層近代建築。これは、ザ・ウィリアム・ヴェイル というデザイナーズホテルです。2016年開業の22階建てビルで、全183室にベランダがついているのが特徴です。 この建築を手がけたブルックリンの建築会社アルボ・リベリス社のニック・リベリス氏によると、(近年のブルックリンスタイルのトレンドである)インダストリアル・デザインのマネゴトだけは避けたいというクライアントの意向を汲み取ってデザインし、完成させたものだとか。 また、ホテルを下から支えるコンクリート製のトラス構造は、ブルックリンの象徴である橋、工場設備や跡地、タンクなどとうまく同化するようにデザイン、設計されたものだそうです。 ザ・ウィリアム・ヴェイルが決して無機質な印象を与えていないのは、ここを訪れるとすぐにわかります。敷地内には、芝生のある屋外広場、ヴェールパーク(Vale Park)があり、気候の良い季節はミスターディップス(Mister Dips)というレトロなフードトラックでランチを買ったり、休憩で芝生の上に寝っころがっている人々なども見かけます。 ホテルのルーフトップバー、ウェストライト(Westlight)はぜひ訪れてほしいです。ゴージャスなマンハッタンの景色を見ながら飲むマティーニは、格別です。 Oculus(オキュラス) 最後はこちら。世界貿易センター跡地のグラウンドゼロを観光する人に、必ず「あれ何ですか?」と聞かれるのが、このオキュラスです。2016年にグランドオープンした、大きく広がった鳥の翼や何かの骨を連想させるような、クリエイティブな近代建築物は必見です。 マンハッタンとニュージャージー州を繋ぐPATHトレイン、地下鉄ワールド・トレード・センター駅、ショッピングモール、室内プラザから成るオキュラス。広さは約7万4300平方メートルで、ターミナル駅としては市内で3番目に大きな規模です。 建築家は、スペイン出身のサンティアゴ・カラトラバ(Santiago Calatrava)氏。アテネオリンピックのスタジアムを手がけたことでも有名で、ほかにも青空に映える白色と、骨や翼を組み合わせたようなフレームがトレードマークの建築物をたくさん創ってきました。米国内ではほかにも、テキサス州ダラスのマーガレット・ハント・ヒル橋やウィスコンシン州のミルウォーキー美術館新館なども、カラトラバ氏が手がけています。 オキュラスの見所はユニークな外観同様に、内側も見逃せません。建物の内側両脇に、エスカレーターを併設した階段があります。構造計算を駆使して、下からの支柱がないまま、内側に飛び出したかような状態で設置されているんです。建築業界の関係者でさえも、「どのように支えられているのか?」と首をひねるほど高度な技術で作られたものです。近代建築が好きな人は、必ず見てほしい建築物の1つです。 以上、「これ何?」と聞かれることが多い建築物3選を紹介しました。ニューヨークを訪れる際には、この記事を参考にしながら街歩きを楽しんでいただけたらうれしいです。 (All photos and text by Kasumi Abe) 本稿は、ニューヨーク便利帳2018年4/20号の記事を転載し、一部加筆した。無断転載禁止

3ヵ月で4店舗が次々にオープン。ニューヨークでも「いきなり!ステーキ」の勢いが止まらない

私が日本で子どものころ慣れ親しんだステーキは、大きさはあれど薄い肉だった。だからアメリカに来て、ステーキハウスで初めて熟成肉のTボーンステーキをオーダーしたときに、その大きさ、厚さ、噛み応え、舌触り、香りに驚いたものだ。 アメリカ人はステーキハウスを接待やイベントでよく使うが、普段使いも比較的多く、肉の消費量は日本の比ではない。そんなステーキ王国ともいえるアメリカ、ニューヨークで、「安くて、スピーディーで、おいしい」の三拍子で勝負をかけている日本の飲食チェーンがある。「いきなり!ステーキ」だ。 いきなり!ステーキが、海外初出店のニューヨークに第1号店を出店したのは、ちょうど昨年の今ごろだった。 (1号店オープン時の記事) 1号店オープン時の2017年2月、創業者であり代表取締役社長の一瀬邦夫氏は「年内に10店舗オープンする」と明言していた。しかし同年11月までに新規オープニング情報は入ってこなかった。 ところが、12月に入って堰を切ったように2号店がマンハッタンのチェルシー地区にオープン。続いて2018年1月に3号店がタイムズスクエアに、2月に入ってからもその勢いは続き、4号店、5号店が同じくチェルシーとタイムズスクエアの別の場所に連続オープンしている。 2月16日(金)、タイムズスクエア近くの「5th アベニュー店」がグランドオープンした。元ニューヨークヤンキースの松井秀喜氏をゲストに招き、午前10時30分より華々しくオープニングセレモニーが行われた。

【世界から】「⼿作り」と「助け合い」 NYで息づく⼈の温かさ

ニューヨーク・ブルックリン。マンハッタンのお隣に位置するこの地域ではここ10年ほどの 間、クリエーティブマインドの⾼まりとともに、作り⼿の顔や思い、⼿のぬくもりなどが⾒え たり感じとれたりするモノへの愛着が⾼まっている。 ハンドクラフトにこだわるクリエーターは、マンハッタンより広いスペースが借りやすいブ ルックリンで⽇々創作活動に励んでいる。⼿作りするモノは洋服やジュエリー、⾷べ物、スキ ンケア⽤品、家具と実にバラエティー豊か。そして、その活動は各種アルコール類にまで広が りを⾒せている。 ▽NY産の⽇本酒誕⽣ 全⽶ではクラフトビールが⼤流⾏している。2006年の調査によると、⽶国内にあるビールの ⼩規模醸造所は3千以上。ニューヨーク州には200以上あり、ブルックリンでも20以上の醸造所 が⼩規模ながらビール造りをしているとされる。そのブルックリンでは、クラフトビールはも ちろんのこと、ワインやウイスキー、ウオッカ、ジンなど各種アルコール類も少量⽣産され、 地元の⼈々に親しまれている。地産地消の精神で原材料はできるだけ地元でとれたものにこだ わり、それを誇りとばかりに「ブルックリン産」を声⾼にうたう。 そしてこの秋、ニューヨーク初となる⽇本酒の蔵元まで完成し、グランドオープンを迎えよ うとしている。その名も「Brooklyn Kura(ブルックリン・クラ)」。⽇本滞在中の13年に出 会ったブライアン・ポレン⽒とブランドン・ドーン⽒が⽇本酒のおいしさに⽬覚め、意気投 合。⽇本の蔵元で⽇本酒作りを学び、カリフォルニア⽶やブルックリンの⽔を使って純⽶吟醸 酒や⽣貯蔵酒、にごり酒などをここブルックリンで作り始めた。 味は意外にも驚くほど本格的だ。出来たてもおいしいが、寝かせることで熟成感が増しより 深みある味わいになりそうだ。すしやラーメンに続き、⽇本酒までもが⽶国⼈により作られる 時代になったのだと驚くばかり。 酒蔵を開いた動機を両⽒に聞いてみた。ポレン⽒が「⽇本のウイスキーは質の⾼さで世界中 に名をとどろかせた。しかし、10年前に誰がそんなことを予想できただろうか︖」と話すと、 ドーン⽒が「⽇本で本格的なウイスキーができたのだから、⽶国産の本格的な⽇本酒があってもおかしくない」と⾔葉を継いだ。⽇本では若者の⽇本酒離れが懸念されているが、トレンド の発信地ブルックリンで地酒がブームになれば、⽇本の市場にも好影響を与えることになるだ ろうとして期待が⾼まる。 ▽根付くシェア⽂化 Brooklyn Kuraは投資家の援助があるからこそできた⼤胆な試みだが、彼らのように潤沢な 資⾦を持っている⽣産者や職⼈ばかりではない。そこで、⾃社⼯場や制作スタジオを構えられ ない職⼈らの強い味⽅となっているのが、作業スペースをシェアするスタジオだ。 「シェア⼯ 房」と呼ばれるこれらのスタジオは広いスペースを⽐較的リーズナブルに借りられることに加 え、備えられた⼯具を⾃由に使って創作活動に打ち込め、⼤型設備などの初期投資も不要とあ り⾼く⽀持されている。製作の場をシェアしている職⼈同⼠が⾃然と交流することで、ジャン ルを超えたさまざまなコラボレーションも誕⽣しているという。 ルームシェアの⽂化や近年の コワーキングスペース(シェアオフィス)ブームからもわかるとおり、シェアすることに関し て⽇本よりオープンで寛容な⽶国。ブルックリンのクラフトシーンでもシェア⽂化がすっかり 定着しているのだ。 ▽開業時も助け合い 開業して2年になるブルックリンの⼩規模醸造所「Strong Rope(ストロング・ロー プ)」。コンペティションでいくどとなく受賞するなどビール作りの実⼒はお墨つきだ。オー ナーのジェイソン・サーラー⽒は⾃社ブルワリーをオープンした時を振り返って「近所に Threes Brewingという別のブルワリーがあるが、設備を運ぶときにフォークリフトを貸してく れた。ここには助け合いの⽂化がある」との秘話を教えてくれた。 モノを⼿作りしたり、ローカル産を選んで地元の経済を応援したり、必要なものを貸し合っ たりシェアしたり…。ニューヨークのみならず⼤都会はどこも⼈との関係が希薄になりがちだ が、ブルックリンではこんなほっこりした⼈間模様が繰り広げられている。(⽶ニューヨーク 在住ジャーナリスト、安部かすみ=共同通信特約) Kyodo…

ブルックリン名物「スモーガスバーグ大阪」開催! 【創業者インタビュー】

ニューヨークの週末の昼下がり、香ばしいグリルの香りに誘われて辿りつくのは── 「Smorgasburg(スモーガスバーグ)」。ニューヨーク・ブルックリンの公園や広場、空き地などを利用した屋外フードマーケットだ。地元ブルックリンはもとより全米、世界中からも人々が訪れる、アメリカ最大規模の食の青空屋台市場として2011年にスタート。以来「週末のお楽しみ」として人々に親しまれてきた。 そんな週末の定番イベント、スモーガスバーグがブルックリンでのスタートから6年、いよいよ今秋、大阪に上陸することが決まった。 「Smorgasburg(スモーガスバーグ)」とは? 時期によって参加する店(ベンダー)のラインナップは違うが、平均100店前後が参加し、食の競演が繰り広げられる。BBQ、ハンバーガー、ホットドッグ、ロブスターロールなどアメリカンフードから、フィリピンやタイ、中国など世界各地の軽食もそろう。中にはたこ焼き、お好み焼き、焼き鳥、おにぎり、味噌汁、ラーメンなどといった、日本の軽食を見かけることも。屋外で食べるとどんどん食が進んで、あれもこれも食べたくなる。 また、ベンダー側にとってこのイベントは、新メニューを試験的に出して客のリアクションを知ることができるポップアップ的なショーケースとしての意味合いも大きい。スモーガスバーグからスタートし、実店舗を持つまでになった店は数多い。 10月27日(金)~29日(日)大阪で開催。その理由は? 2017年10月27(金)・28(土)・29日(日)、大阪で開催されるにあたり、共同創業者のエリック・デンビー氏に、日本進出のきっかけやイベント開催に向けての抱負を聞いてみた。 ── 大阪でスタートさせるきっかけになったのは? 3年前に長年の友人ハリー・ローズンブラム(料理学校、Brooklyn Kitchenの共同オーナー)が、大阪で貿易関係やマーケティングの仕事をしているユウコ・スズキを紹介してくれたんだ。みんなでマンハッタンでラーメンをすすりながら、大阪とブルックリンのベンダーを交換できたらいいねという話になった。大阪とブルックリンは共通点が結構あるからね。例えば両都市とも、歴史的に食べ物がおいしい街だし、マンハッタンや東京とは違う「第2の都市」として異彩を放つ存在だし、両市ともアントレプレナーががんばっている街でもあるからね。 その後ユウコが阪急電鉄を紹介してくれて、今年の3月、阪急電鉄を訪問する機会に恵まれた。企画をプレゼンテーションしたところ、スモーガスバーグに興味を持ってくれて、ぜひ大阪でやりましょう!となったんだ。 ── スモーガスバーグ大阪に期待していることは? 大阪のすばらしい食文化のショーケースになり、スモーガスを披露するめでたい場になるだろう。才能あるシェフが作り上げた特別なフードにたくさん出合えるはずだ。そしてブルックリンの食ベンダーも参加するから、海を超えて彼らのスキルをどう日本のみんなに披露できるか、僕も楽しみにしている。たくさんのハッピーな笑顔が溢れるイベントになるのは間違いないよ。(SNSも)食べ物の絵文字で溢れるだろうね(笑)。 ── 次の展開としてほかの都市への出店の可能性は? 大阪のイベントがうまくいったら、もちろん今後も日本で継続していきたいと思っているよ。ただ2018年いっぱいは、大阪での開催にフォーカスしていきたいと思っている。 ── 日本での開催を楽しみにしている読者にメッセージを。 スモーガスバーグ初の国外開催を、大阪というすばらしい食文化と歴史を持つ街で開催でき、とてもうれしく思っている。今年3月に大阪を訪問した際、たくさん美味しいものを食べ、人々から心の温まるすばらしいおもてなしを受けた。ブルックリン同様、大阪でも人々に楽しんでもらえるイベントになればうれしい。 日本初のスモーガスバーグの開催は、2017年10月27日(金)~29日(日)の11:00~22:00、大阪市北区、阪急・中津の高架下にて。入場無料。 (写真・文:安部かすみ fromニューヨーク) ■開催情報 「スモーガスバーグ大阪」 開催日/2017年10月27日(金)~29日(日) 開催時間/11:00~22:00 会場名/阪急中津(梅田方) 高架下区画 Smorgasburg 世界の素敵な暮らしをお届け。『Global Lifestyle』 ■取材国・都市:アメリカ・ニューヨーク 安部かすみ(あべ・かすみ) 2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。 HP Global Press Blog Twitter   TSUTAYA T-SITE(2017.10.13)「ブルックリン名物「スモーガスバーグ大阪」10月開催! 創業者インタビュー」より転載(無断転載禁止)ウェブサイトのコピー