027 フランス人も絶賛のベーカリー「L’imprimerie」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週はブッシュウィックにある「L’imprimerie」です。 以前パリを旅して以来パンのおいしさに目覚め、ニューヨークでもフレンチベーカリー探しをするようになりました。フランス人に出会ったら、おすすめのパン屋を聞くのがお決まり。今回紹介する店は、フランスの友人がすすめてくれた本格ベーカリーです。 元印刷店でパン作りオーナーは異色の経歴 ドアを開けると、店のロゴそっくりの男性が迎えてくれました。フランス出身のオーナー、ガスです。ウェブサイトの写真ではこわもてですが、直接会うと、とても優しい人でホッとしました。 「ようこそ」とペコリとするガス、その経歴を聞いてびっくり。今でこそ堂に入ったパン職人ですが、以前は金融業界で働いていました。リーマンブラザーズ、ノムラを経て、「変化が必要だった」ということで、退職後に市内のフレンチ・カリナリー・インスティチュートでパン作りを学び、インターンシップを経て、このベーカリーを2015年にオープンしました。 新たな人生のテーマにパンを選んだのは「フランス人にとって、コミュニティーを幸せにするマジカルな食べ物だから」。フランスではパンを分け与えることが文化的に根付いていて、パーティーに持参すると必ず喜んでもらえるとのこと。  店名はフランス語で印刷店。ここが以前、印刷店だったという歴史へのオマージュから名付けたそうです。 本物へのこだわり手作りを少量生産 品質管理は特に厳しく、質を一定に保つために少量生産にこだわっています。地下のキッチンは毎朝4時から稼働し、1階奥のオーブンで8時に焼き立てのパンが出来上がります。 どっしりとした本格的なサワードウは、かむほどに味わいが増します。皮がサクサク、中がふわふわな「Croissant」と、チョコチップとアーモンドクリーム入りの「Chocolat Amandes」も人気。コーヒーと一緒に、どうぞ至福な時間を! ブッシュウィックのカフェやグロサリーにも卸しています。「あそこのサンドおいしいよね」って店、もしかしてガスが作ったパンかもしれませんよ。 All photos ©️ Kasumi Abe(安部かすみ) (Text & Photo by Kasumi Abe  安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

026 NY最新カフェ:市内初の本格マテ茶バー「Portenas」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週はウィリアムズバーグにある「Porteñas Yerba Mate」(ポルテニアス・イェルバ・マテ)です。 「飲むサラダ」として日本で認知されつつあるマテ茶。ビタミンやミネラルが豊富で、疲労回復などさまざまな健康効果があるとされています(カフェインは微量)。 2月9日、市内初のマテ茶専用カフェがオープンしたので、初「マテ茶体験」してきました。 アルゼンチン人の生活に密接したドリンク 店内は無垢な白と緑と木目が基調のクリーンな空間で、リラックスした空気が流れています。 「私たちアルゼンチン人にとって、マテ茶はインティメイト(生活に密接したもの)です」と言うのは、共同経営者で、アーモリーショーなどで美術キュレーターを務めるカルメン。朝はマテ茶で始まり、仕事や勉強の合間に欠かせないそう。 「家族や友人との話し合いの時に『まずはマテ茶を飲みましょう』となります」と、共同経営者でカルメンの妻、歯科医のグレテル。 マテ茶は本来自宅で飲むものだけど、「私たちの茶文化を紹介したい」と、2人はシェフのフェルナンダとともに店をオープン。「港町(ブエノスアイレス)出身者」という意味の店名は、つまりこの3人のことです。 家族や友人とシェアして飲むのが本場の流儀 同店のマテ茶は主に2種ー伝統的なスタイルと、同店オリジナルのスタイルでガラス容器入り「ニューヨークスタイル」です。 伝統スタイルは、「Gourd(ゴード、グァンパ)」という専用カップに、茶葉と専用ストロー「Bombilla(ボンビア、ボンビージャ)」を入れ、お湯を少しずつ注ぎながらいただきます。「ストローの先端で茶葉をこし取るため、飲むときに動かしたりかき混ぜたりしないで!」とカルメン。 一つの「Gourd」を家族や友人とシェアしながらいただくのがアルゼンチンの流儀。茶席の亭主のような役割の「Cebador(セバドール)」が湯を足します。みんなで囲んでおしゃべりしながら回し飲みします。 マテ茶は深みとコクがあり、ホッとするお味でした。ペーストリー類は全部手作り。マテ茶とすごく合うので、ぜひ試してみて。 (Text & Photo by Kasumi Abe  安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

022 ゼロウェイスト、市内初のバルク(量り売り)デリ「Precycle」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週はブッシュウィックにある「Precycle」です。 レシピを見て凝った料理をするとき、常備していない調味料や食材が必要になったりします。スーパーで買って残りを使わないままホコリが被ったもの、結構あったりしませんか? そんなときに「必要な分量だけ」を買える量り売り(バルクフード)店が、昨年12月オープンしました。昔は日本にもアメリカにもこういうお店、ありましたよね。 ゼロウェースト(粗末にしない) 「Precycle」のウェブサイトの「The Problem」ページをクリックすると、海岸一帯を埋め尽くしている大量のペットボトルやごみの衝撃的な写真が掲載されていて、考えさせられます。 「市内初のゼロウェースト専門のグロッサリーマーケットです」と、オーナーのカテリーナ。ジュエリーデザイナーをしていたある日、自宅で大量のごみを見て唖然(あぜん)としたそうです。「過剰包装されていないものを売る店、必要のないごみを出さない店を作ろう」。そう思い付いたのが2015年のことでした。 ここで販売されているものは、米、パスタ、小麦粉、豆やナッツ類、スナックやスパイス、発酵食品、茶葉、オイル類、せっけん、歯ブラシなどの生活用品、そしてジャーなどの透明容器です。 白みそ(1ポンド18ドル99セント)やキムチ(1ポンド8ドル99セント)、豆腐(1ポンド4ドル59セント)、マルカン酢(1ポンド4ドル 99セント)もあります。食品はできるだけオーガニック認証された地元産を仕入れています。 容器を持参しよう 重量分が料金なので、持参した容器の重量を店内にあるスケールでまず計り(その数値をスマホ撮影してレジで見せる)、必要な量だけを入れる。包装などはないので、購入後はそのまま自分のバッグへ。 「オープンから1カ月以上経ち、出たごみは1袋分のみ。これからもごみ量を、同業他社が出す平均量の10%以内に保っていきたい」とカテリーナ。 必要な分だけを買いたい時はもちろん、少量のみ必要な調味料や試したことのない味を試しで買うときなどにも、ぜひ利用してほしいお店です。 (Text & Photo by Kasumi Abe  安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

Yahoo!Japanニュースにて、NY&アメリカ最新ニュースを配信中

Yahoo! Japaneニュースにて、現地の声や空気が伝わるNY&アメリカ最新ニュースを配信中。 (記事を読む) 人気記事トップ5: 【こんまりさん単独インタビュー】「本当に大切なモノを大切にする価値観を伝えたい」 暴徒化するハロウィン。アメリカでは伝統と収穫を祝う(経済効果もある)素朴で楽しい祭りなのですが・・・ 大坂なおみ帰国会見「自身のアイデンティティについてどうお考えですか」。インタビュアーとして思うこと セレブにも愛された名店がなぜ? 老舗が次々に閉店に追い込まれ「ニューヨークらしさ」がなくなっていく 全米オープン騒動が差別問題へ発展。セリーナ・ウィリアムズの1番の理解者は好感度大のイケメン夫だった etc…  本稿は「Yahoo!ニュース個人」の記事 からの転載。無断転載禁止

010 ブルックリンの隠れ家 非日常的空間のティーサロン「Bellocq Tea Atelier」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週はグリーンポイントにある「Bellocq Tea Atelier」(ベロック・ティー・アトリエ)です。 スプレーの落書きがあるレンガ壁にメタル製の重厚なドア。ドアブザーを押すと、スタッフがドアを開けてくれました。まさか中にこんなすてきな空間が広がっているとは、地元のグルメな友人に紹介してもらうまで想像もしなかったです。 世界中でとれた100種類のお茶がそろう 店内には日本、中国、インド、ネパールなどから仕入れた高品質の茶葉が73種類、同店オリジナルのブレンド茶26種類がそろっています(季節により異なる)。 オーナー自ら茶園に足を運び、生産者と会話をし、高品質のものだけを厳選。ブレンドするのも自然素材のものです。 マーサ・スチュアートでフードエディターをしていたハイディと、プロダクトデザイナーのマイケル、インテリアデザイナーのスコットという同僚同士が3人で「Bellocq Tea Atelier」を立ち上げたのは2010年のこと。 「もともとお茶が好きな人は昔からたくさんいたけど、近年さらにその需要が高まっています」とハイディ。まず3人は紅茶の本場ロンドンで1年間ポップアップ店を開いて地盤固めをして、現在に至ります。「意外にも英国人より外国人がたくさん店に来て買ってくれました」とマイケル。 隠れ家形態のお店にしたワケ なぜこのような隠れ家形態なのか、その理由はというと? 「卸売りから始めたからよ」とハイディ。当初は店の奥のファクトリーだけだったのですが、噂を聞き付けた地元客が「直接買えないか」とドアをノックしたことがショールームを作るきっかけになったそう。始めは1日からスタートして徐々に増やし、今では週5日営業しています。 今の時期のおすすめは「どんどん寒くなるから、チャイコレクション(セットで83ドル)で温まってほしい」と2人。 また、「一つだけお好みを選ぶとすると?」と聞くと、白茶好きのマイケルはブレンド茶の「The White Wolf」(17ドル/3オンス)、ハイディは緑茶ブレンドの「Kukuya」(31ドル/3オンス)を紹介してくれました。 週末はテイスティングも不定期開催中です。 (Text, Photos and video by Kasumi Abe 安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

009 19世紀の薬屋で食べるイタリアン「Locanda Vini e Olii」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週はクリントンヒルにある「Locanda Vini e Olii」(ロカンダ・ヴィニ・エ・オリ)です。 ブルックリン本の取材で、オーナーや地元のミュージシャンにインタビューした際、「おすすめ」ということで偶然にも2人に教えてもらったのが、この店でした(そのうちの1人は、毎週通うほどの大ファン)。 本場トスカーナのシンプルで素朴な味 店名は「ワインとオリーブオイルの旅館」という意味。魅力は何といっても、1896年創業の薬屋さん時代の内装がそのまま大切に残されていることです。 当時使われていたままの戸棚には、アルコールのボトルや置物などが陳列されていますが、「当時のままのピル入りのボトルもあるよ。古いから絶対に服用できないけど」と笑うのは、同店の共同オーナー兼シェフの、ミケル・バルダッチ。 ミケルはイタリア中部のトスカーナ州フィレンツェ出身で、彼がこの店で作っているのも本場のトスカーナ料理。ミケルいわく「一言にイタリア料理と言っても地方によってさまざま。同じ地域でさえも北部と南部では微妙に異なるんだ」と聞いて、妙に納得しました(私の地元福岡は豚骨ラーメンが有名ですが、博多と北九州で確かに違うな、と)。 同店の料理は良質のオリーブオイルや牛肉、豆類などをよく使い、バターの使用は控えめです。一番人気のメニューは、パスタのTagliatelle Al Ragu(17ドル)。どれもイタリアンマンマから受け継がれてきたような、素朴なおいしさです。 「ニューヨークでは手に入らない食材も結構あるんだけど、すべてが手に入ってしまうと世界はつまらなくなる。だからそれでいいんだと思う」という意見に、私も大きく納得しました。 古き良きNYらしさが残る隠れ家 お店に行くときは迷うかもしれません(!)。なぜなら、外観には以前の薬屋「Lewis(ルイス)のオリジナル看板が今でも掲げられているからです(私も初めて行ったとき、気づかずに通り過ぎました…)。 地価が高騰するニューヨークではランドマーク的な多くの老舗が閉店に追いこまれています。このような素敵な店がいつまでも残り続けますように。

007 創作カクテルのおいしいバー「The Binc」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき、今週はブルックリンハイツにある「The Binc」です。 ブルックリンには、歴史的建造物の保存地区が33カ所もあり、ブルックリンハイツは第1号として1965年に認定された地区。 それより102年も前の1863年に創立されたブルックリン歴史博物館を中心に、映画に出てくるような重厚なブラウンストーンが一帯に広がり、街歩きが楽しい地区です。 関連全6店はすべてブルックリンに そんなブルックリンハイツを散策していてたまたま見つけたバーが、この「The Binc」でした。 The Bincがオープンしたのは2016年。姉妹店全6店の一つとして誕生しました。 姉妹店は、Bevacco、Provini、Bar Tano、Bar Toto、Ogliastroなど、すべてブルックリンにあり、イタリア系です。 そしてBevaccoとThe Bincは隣同士で、Bevaccoでの食事後にThe Bincへ移動し2次会というのもカンタンです。 The Bincは看板バーテンダーのフレージャー・タイが生み出す、季節ごとのクラフトカクテルが自慢。常時13種類以上がそろい、好みを伝えればその場でオリジナルカクテルを作ってくれます。 中でも人気は、日本文化にインスパイアされた酒&ジンベースの「ボンサイ」と、メキシコの蒸留酒メスカルベースの「エビータ」。 私はボンサイをいただきましたが、ワサビが鼻腔を通ってほんのり香り、レモンの爽やかさと黒コショウの苦味が混じり合ったユニークな味で飲みやすく、一瞬で飲み干してしまいました…。 環境問題にも真剣に取り組む店 この店は、環境問題にも真剣に取り組んでいます。脱プラスチックに向け、プラ製ストローから紙ストローへの移行をオープン時から計画していました。取引先の会社が紙ストローを取り扱っていないため、紙ストローの業社を調べたそう。 「価格は1本プラ製が0.005セントほどなのに対して、紙製は3~5セントほどに値上がりしました。でも環境保全を考えたらどうってことのない差額です」と、ジェネラルマネジャーのエイミー・マスセナ。 今後は、フードの持ち帰り用の紙製容器の導入も考えていくそうです。T (Text & Photo by Kasumi Abe  安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

002フレンチ&インダストリーの融合、 週末は2,000人が集まる「Lot 45 Bushwick」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週は、ブッシュウィックにある「Lot 45 Bushwick」です。 壁画街「ブッシュウィック・コレクティブ」のあるブッシュウィック・エリアは、クリエイターが多く住み、今ブルックリンでもっとも勢いがある地区の一つです。 私も2005年まで1、2年ほど住んでいました。「おしゃれだから」ではありません。好条件の家がたまたま見つかったからで、飲みに行くのはいつも決まって数駅先のおしゃれなウィリアムズバーグでした。 ブッシュウィックは長年劣悪な治安で、犯罪と戦ってきました。 1980年代、この辺に住んでいた知り合いの女性曰く「拳銃の流れ弾が飛んでくるのは日常茶飯事」だったそうです。私も空き巣に入られたり路上で変質者に遭遇したり、いろんな目に遭い引っ越しました。数年後に、こんなクリエイティブなエリアになるとは思いもせず…。 商業トラック製造所を改造 音楽&イベントベニューも兼ねたレストラン&バー「Lot 45 Bushwick」は、生まれ変わったこのエリアを象徴する店。 19世紀に商業トラックの製造所だった広い敷地を利用し、奥はバースペース、手前のパティオエリアはコンテナを改造したミニキッチンや卓球台もあり、夜な夜な近所のヒップスターが集います。 ラモン・ノラレホ(Ramon Noralejo)が2013年にオープンし、フランス出身のシェフ、サミア・ベハヤ(Samia Behaya)が共同オーナーとして参加。 ラモンが初めてこの空スペースを見たとき「大きなリビングルームが頭に浮かんだ。そこには風が通り抜ける明るいベランダがあって…」。まさに今のLot 45です! 料理は近郊農家で仕入れた食材を使い、すべて手作り。サミアの両親のルーツ、アルジェリアとフランスのフレーバーがミックスした季節ごとの手料理は、店が混んでない時間帯にぜひトライしてみてください。 姪っこへの思がこめられたキッチン さて店名の意味を問うと、「Lotは大きなスペースを表しているのと、ここはもともと店外の向こう側まで一つの大きなプロパティで、店舗リースにサインをするときに割り振られたロットナンバーが45だったのさ」とラモン。 そして「実はねこの店には別のストーリーもあるの」とサミア。 サミアが立つコンテナキッチンは「djenna 」(ジェナ)という名前がついています(アラビア語でパラダイスという意味)。 「2012年に亡くなった姪の名前よ。彼女は生前『フードトラックをしてみたら』とアドバイスをしてくれていた。姪を忘れないために名付けたのよ」 多くのほろ酔いパーティーピープルは気づかないかもしれないけど、ブッシュウィックのイケてるスポットの随所には、そんなオーナーの大切な思い出が込められているのでした。 Lot 45 Bushwick 411 Troutman St. (347) 505-9155 地下鉄L線Jefferson St駅から徒歩2分 時間があれば、ここにも立ち寄ってみて Company XIV (Text by Kasumi Abe 安部かすみ) 本稿はWeekly NY Japionのコラム 、安部かすみ(Brooklyn本著者)が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」からの転載。無断転載禁止

001ミシュラン二つ星、 新たな食の冒険ができる店 「Aska」

ブルックリンのガイドブック『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』の著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週の私のとっておきスポットは、ウィリアムズバーグにある「Aska」です。 ニューヨークに住んでいると、居酒屋、ラーメン、寿司など日本食はもちろん、ハンバーガーにメキシカン、中華にシシカバブetc…と、世界旅行ができるくらい、どこの国の料理も気軽にアクセスできますよね。 ニューヨーク在住歴が長くなってしまった私も、だいたいのものはこの街で食べてきましたが、世界はやっぱり広かった!まだまだ食べたことがない料理もたくさんあります。「おそらく皆さんもあまり馴染みがないのでは?」と思う料理が、ここ「Aska」でいただけます。 開店4ヵ月でミシュラン2星獲得 アスカはスウェーデン出身のフレドリック・バーセリウス(Fredrik Berselius)が手がける、北欧料理にルーツを持つニューヨーク・スタイルのレストランです。2016年のオープンからたったの4ヵ月で、ミシュラン二つ星を獲得したすごい店なのです(二つ星は現在まで更新中)。 そんな才能を放つイケメンシェフ、フレドリックですが、かつてはプロのスノーボーダーになることを夢見ながら実現できず、将来の自分に不安を抱えていたどこにでもいるような若者でした。 建築やデザインの勉強をしたり、バイクメッセンジャーやモデルの仕事をしながら、マンハッタンの某高級レストランにレジュメを直接持参して働き始めたことから、調理の基礎を築き、セレブシェフとして開花した大変な努力家です。 新たな食の冒険ができる店 アスカに行くとまず苦手な食材を聞かれます。アボカドが嫌いな友人は「大丈夫。うちでは使ってない食材です」とサーバーに言われました。 ここでは、ビーフ、カタツムリ、魚介類、海藻、キノコ類、ベリー類など、フレドリックが食べて育った馴染みのある故郷の食材を使った料理がまるで芸術品のようにクリエートされます。 中には、アップステートにあるセカンドハウスや店に併設したガーデンで栽培した食材も。 「新たな食の冒険」がコンセプトで、Lichenという地衣類(コケの一種で磯のような独特の香りが特徴。キャラメルクリームやスプルース酢など甘酸っぱい出汁入り)や、Mignardisesという豚の血を使った生チョコなど、「わぁ〜これ何!?」と何度言ったことか。 チップ込みで185ドルか265ドルの2種類のコースは、これぞという特別な日に超おすすめ(要予約)。地下スペースとガーデンは予約なしで、ドリンクだけでも利用できますよ。 Aska 47 S. 5th St. Brooklyn, NY 11249 (929) 337-6792 地下鉄J・M・Z線Marcy Av駅から徒歩11分、フェリーSouth Williamsburg乗り場から徒歩8分 時間があれば、ここにも立ち寄ってみて Domino Park (Text by Kasumi Abe 安部かすみ) 本稿は、Weekly NY Japionのコラム Brooklyn本著者が案内する「古くて新しい、とっておきのブルックリンへ」を転載した。無断転載禁止©️ Kasumi Abe

ニューヨークの人気スィーツ店Egglooが「色が変わるアイスクリーム」を新発売

ニューヨークで人気のアイスクリーム屋を経営している若きアントレプレナー、マイクさんから連絡をいただきました。 彼のお店の名前はEggloo(エッグルー)と言って、2016年のオープン以来、Instagramのフォロワーは4万人超え。人気過ぎて、イーストビレッジにも新店を出したほど。 オープン時に書いた記事 とにかく大成功しているスィーツ店です。そのマイクさんが 今度、うちで新しい商品出すんだ。Changing color ice creamって言うんだ。食べにこないか? と言うではありませか。 お誘いは基本断らないがポリシーの私。しかも、すっかり30℃超えで一気に夏になったかのようなニューヨーク。アイスクリームとは、なんとパーフェクトなお誘いではないですか。 二つ返事でOKしました! と言っても、行くまでChanging color ice creamが何のことだかよくわかっていなかった私…。 さっそくお店のスタッフが作ってくれました。 左はBefore、右はAfter。 わかるかな? この左に刺さっているスポイドの中の液体をかけたらあら不思議、青色が薄紫に変わって、さらにインスタ映え! 食べてみると、お茶のフレーバーで、アメリカらしからぬ甘さひかえめのお味です。(たこ焼きワッフルこと、香港スタイルのエッグワッフルが甘めなので、バランスが良い) アメリカの中でも、健康志向の人が多いと言われるニューヨークですが、庶民派スーパーやデリに行くと、体に悪そうな色と液体がそこかしこで大量に売られている。 このスポイドの液体も何か?と訝しげに思っていると、「自然のレモン汁だよ」とスタッフが教えてくれました。 ちなみに、ソフトクリーム(アメリカではソフトサーブと呼びます)は、アールグレイの茶葉とバタフライ・ピーの茶葉のブレンドで、この青色はバタフライ・ピーの茶葉からのナチュラルカラーだそうです。 ソフトサーブはカップが5ドル、エッグワッフル入りが9ドル。エッグワッフルな外側カリッと内側やわらかくておすすめです。 4月27日に発売したばかりの新商品で、店内にはまだメニューがない、いわば隠れメニューなのですが、インスタグラマーのお客さんが、店内メニューを見ずとも次々に注文していました。 1号店の場所はこちら 2号店のイーストビレッジ店はこちら 【お問い合わせ】 https://www.myeggloo.com/