クリスマスシーズンの定番と言えば、チャイコフスキーの最後のバレエ音楽『くるみ割り人形』。 ブルックリン、ブッシュウィックの知る人ぞ知る「Company XIV(カンパニー・エックス・アイ・ヴィー)」は、この名作バレエをムーランルージュの世界に焼き直し、バーレスク版「Nutcracker Rouge(ナットクラッカー・ルージュ、くるみ割り人形ルージュ)」として復活させている。 今まで見たこともないバレエ 華やかで心温まる名バレエが、官能的で退廃的なホリデーショーとして120分に凝縮。オリジナルのバレエに加え、シャンテューズ、キャバレー、クラシック、サーカス、ロック、カウントリー・・・さまざまな要素が入り混じり、あなたを驚きの渦に巻き込む。 「爽快」(ニューヨークタイムズ)、「完璧なホットデート」(タイムアウトNY)、「最高のホリデー・オマージュ」(ハフポスト)と米主要メディアに評された「ナットクラッカー・ルージュ」。2010年に初お披露目をし、今年は12回目のシーズンとなる。 今シーズンは、2022年秋から2023年1月29日までの14週間のみ、期間限定で上演中。 私も週末に観に行きましたが、くるみ割り人形のまったく新しい世界で、あっという間の120分。最後はスタンディングオベーションの嵐、でした!流行の発信地、ブルックリンのブッシュウィックという土地柄、観客は若い人が多いけど、60、70代くらいのカップルもちらほら。 大晦日には特別公演も 年越しパーティーに、年末年始のデートや女子会にもぴったりのショー。 今年の大晦日には、ウェルカムカクテル、オードブル、年越しの乾杯、出演者とのアフターパーティーが含まれる特別公演も予定されている。この特別公演のスタンディングルームは125ドルから、シングルシート195 ドル、2人用の「シャンパンカウチ」745ドル。2022年12月31日の10PMから。 (大晦日特別公演の詳細はこちら) Nutcracker Rouge(ナットクラッカー・ルージュ、くるみ割り人形ルージュ) 会場 Théâtre XIV(シアター・エックス・アイ・ヴィー) 383 Troutman St, Brooklyn, NY 11237 入場料 1人95ドルより。 パトロンは予約時「Champagne Upgrade(シャンパン・アップグレード)」を選ぶこともできる。 シャンパン・カクテルは予約時に「シャンパン・アップグレード」にすると+40ドルで追加可 2人がゆっくり座れる「シャンパン・カウチ」は395ドルより(ハーフボトルのシャンパン付き)。 問い合わせ Company XIV(カンパニー・エックス・アイ・ヴィー) Text and photos by Kasumi Abe 無断転載禁止
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NY秋冬、穴場エンタメ!息を呑む驚きの120分「カクテル・マジック」 10/7いよいよ開演
ブルックリンのブッシュウィックに、知る人ぞ知る穴場的な小劇場があります。 Cocktail Magique Théâtre by Company XIV。今年の秋冬一押しの新作ショーが、いよいよ10/7にスタートします。 「えーーーまさかー」「なぜ!!?!?」驚きの連続のイルージョン 過去に『シンデレラ』など数々のヒット作を披露してきたブルックリンのCompany XIV。 彼らの満を辞した新作『Cocktail Magique(カクテル・マジック)』は、簡単に言ってしまえばバーレスクとイルージョン(マジック、手品のより手の込んだもの)、なのですが、これがかなり手が込んでてハイスペック。 マジックと言ってもイルージョン的な技法が使われ、ほかにもシャンテューズ、キャバレー、サーカス、そして占い・・・さまざまな要素が入り混じる、ドラマあり笑いありの抱腹絶倒、総合エンタメです。 120分間、驚きの連続で、周りの観客から驚嘆の雄叫びが上がる、上がる! 私もずっと目が点になり、口もずっとあんぐり開いたまま・・・次から次に披露されるマジックに見とれて、楽しい時間はアッという間に過ぎました。 キャストは皆さん才能あるテクニシャンばかりですが、特にメインマジシャンのSam Urdangさんの技術は必見モノ。 来場者の1人からお札(この日は$100札)を提示してもらい、それに名前を書いて口に入れ、食べてしまった(!)はずなのに、客にカクテルシェイカーを振らせ、開けてみたら・・・!?!?(当日のお楽しみ) 別の来場者が会場中に見えるように水のグラスを頭上に持ち上げたまま、キャストがステージでレモンを絞ったら、なぜかその水の入ったグラスの味が変わっていたり!!(なぜ?) 2人の来場者がその場でカクテルに名前を付けて、ルーレットで当てた封筒を開けたら、今名付けられたばかりのカクテルの名前がそこに書かれてあったり!!!(なぜー?) ・・・と、文章で説明しても、おそらくこの驚きは伝わらないと思うので、ぜひ観てください!後悔はさせません。 次から次に出てくるカクテルテイスティング。“絶品”スイーツも食べずに帰ることなかれ! ちなみに「カクテル・マジック」というだけあって、さまざまなおしゃれカクテルやらシャンパンやらが何杯(!)も「上から、中から(?)・・・」とドンドン出てきます笑。 この手のショーって通常、客もホロ酔いだから、なおさら盛り上がるというのもあるんだけど、お酒を飲まない(もちろんシラフの)この私でさえ、手品のトリックをまったく見破ることはできませんでしたー。 ショウに加えて、もう1つ、私が感動したのは軽食の最後に出てくる、このフライドチキン! これただのフライドチキンじゃないんです。 フライドチキン・アイスクリームというものでした! 外側カリカリ、まるでフライドチキンなんだけど、食べるとアイスクリーム。 これは20年住んでいるけど初めて食べた。こちらも感動〜。 一般公開はいよいよ10/7からです。ホリデーシーズンのマストショー。 会場は62席とアットホーム。日本での上演予定をお聞きしたところ「予定なし」とのことだったので、観光でNYを訪れる際もぜひ。ラブラブシートもあるのでデートや女子会にもおすすめ。 Cocktail Magique Théâtre by Company XIV カクテル・マジック・シアター・バイ・カンパニーフォーティーン 会場 Cocktail Magique Théâtre 17 Wyckoff Avenue, Brooklyn, NY 11237 入場料 チケットは145ドルより(カクテルと軽食付き) Text and photos by Kasumi…
ニューヨークでディープでアングラな芸術を観るならこれ。ブルックリンの超人気バーレスク『シンデレラ』
ニューヨークではブロードウェイのショーもいいけど、もう少しディープでアングラな芸術を求めているなら、バーレスクに行こう。 バーレスクは、昔からニューヨークのいたるところにあって、バーなどこぢんまりとしたベニューで開催されている、ちょっとエロスでコミカルなショー。 アメリカ女子たちが、誕生日パーティーや結婚式の前夜に行うバチェラレットパーティーをこのバーレスクで楽しむことも多い。 また、通常のバーで、例えば午後8時以降、バーレスクショーを上演するというところも多いので、同僚と仕事上がりに飲みながら観たりすることもあるし、普通の観光客にももちろん人気。 その中でも私のおすすめは、ブルックリンのブッシュウィックで木、金、土、日曜のみ上演しているCompany XIV(カンパニーフォーティーン)の『シンデレラ』。 ショーとしての完成度、ダンサーらのレベルは非常に高い。周辺の治安は近年向上しており、夜間でも特に問題ないとされている(ただし観光客の一人歩きはなるべく避けた方が無難)。 チケットは当日上演時間の直前だと、インターネットではアップされていない安い残席が残っていることもある。 観劇は18歳以上(要ID)。チケットは65~300ドル。 Company XIV (All photos, video and text by Kasumi Abe) 本稿は、ブログ『ニューヨーク直行便』の投稿記事を一部加筆した。無断転載禁止